17歳で歌手デビューし、「島のブルース」などがヒット、来年で歌手生活60周年を迎える三沢。司会の黒柳徹子から「がんになったことを公表しようってお決めになった決め手はありました。きょう」と聞かれると、三沢は「イメージががんとかけ離れているので、スタッフもこのままそっとしておこうとこんなに月日がたったんですけど。こうやっておかげさまで元気になりましたし、私もその中にはいろんな大変な闘いがあったんです。ここまで元気になったなら、世の中でがんと闘ってる方たくさんおみえだと思うし、三沢あけみがあんなに元気なら、私たちだって頑張るというお気持ちになって少しでもいただけたらいいなと思って」と明かした。
10年前に乳がん。がん検診は「してたのに。針みたいなのをやったんです。おかしいからって。それをやって、やっぱりそうだということで」と語った。当時は仕事が忙しく、「仕事で皆さんに迷惑をかけちゃいけないと思って。化膿しちゃったり、いろいろして。本当に抗生剤飲んで抑えて抑えて仕事はしなくちゃいけない。お着物着るのも痛いんだけど、痛み止め飲んで」。着物は紐の位置を下げ、帯は細いものにするなどの工夫をして着ていたとし、「ファンの方から皆さんに『三沢さん、素敵な着物の着方をしますね』とか言われて、自分では『違うのよ』って言いたかったけれども、『そうですか』って言って通り抜けて」と振り返った。
黒柳が「手術はなさったの」と尋ねると、「化膿しているところからくいくいって取って。怖いんですよ」。その後、「ようやく落ち着いてと思ったら3年前に人間ドックで肺がちょっとおかしいとか言われて。やっぱり検査したら『もしかしたら』って言われたんで。今度は肺の手術」と肺腺がんが発覚。「胸腔鏡(手術)とかいって、カメラを入れ込んで、悪いところとかを取ってしまうっていう手術なんですけど、上手な先生で、次の日は歩ける状況ぐらいに。そっちは何ともないの。今は」と語った。
黒柳が「でも右の肺は取ったんですって」と尋ねると、三沢は「取ったの。後で見せてもらったら、レバーみたいなのを2枚も取られて。それ見たら、焼き肉のレバーはもう食べたくないと。あんな感じで」と笑ってみせた。歌への影響が心配ではなかったかと聞かれると、医師からは問題ないと言われたが、ペットボトルに水を入れて、ストローで息を吐く練習を行ったりしていたとし「なるべく楽しい方向に自分を持って行かないと。そうやりながらもリハビリしながらやってまいりました」と笑顔で語った。現在も問題はないが、「以前は発声練習なんてしたことなかったんですけど、最近は先生に来ていただいて、発声をやるようになりました」と語った。
がんは早期発見が良かったかと聞かれると、「全然違う。私は早くに発見して、ステージ1で両方済んだんです。なんで、とにかくおかしいと思ったら、怖いけど、検査は早く行って、自分で確認して治療されたら。今こういう時代ですから」と強調した。「私は抗がん剤でやるのはとても嫌だったんです。お友達とか見てると凄く変化があるので。できれば取ってっちゃえみたいなそういう気持ちだったんで、取っちゃったから、後は変化があるかないかの検査だけで」とも語り、その後転移も「今の段階ではしてないし、早期発見すれば問題ないと思います」と笑顔を見せた。