日本文学研究者で東大名誉教授のロバート・キャンベル氏が27日、TOKYO MX「バラいろダンディ」(月〜金曜後8・30)に出演。この日執り行われた安倍晋三元首相(享年67)の国葬について言及した。
午後2時から最後までずっと見ていたというキャンベル氏は、「非常に厳粛に、ある意味清潔に、余計なものがないままで粛々と行って。何事もなく終わって良かったなという風に思った」と感想を口にした。
海外の報道ではどうしても19日のエリザベス英女王の国葬と比べられると話し、「比べられるものではないと思うんですが」と前置きした上で、「これほど反対が賛成を上回る中での国葬というのは世界的に見ても珍しいこと」と説明した。
その上で「やる以上は日本はどういう国であろうとしているか、ビジョンを国葬を通して表していくべきなんじゃないかなと思ったんですね。英国ではそれを実際にやっている」と。「そういう意味では菅さんの今日の友人代表の中での、安倍氏が貿易、教育、国防、いろんなことを一つ一つ功績を上げていた、積み残したもの含めて話をしたことですとか、そういうことが言えて良かった」と語った。
さらにキャンベル氏は海外からの参列者にも言及。安倍元首相が枠組みを作った「クアッド」に触れ、「それぞれの首相が出てきたり。英国には行かなかったのに日本に(インドの)モディ首相が来たり、オーストラリアの首相も来ましたけれども。そういう顔ぶれを見て、日本にどういうことが期待されているかということをちょっと読み取る。見ながらなるほどなという風に思うところもありました」と振り返った。