初期のルフィは怖かった?
人気マンガ『ONE PIECE』は、1997年から連載が始まり、現在まで絶大な人気を集める作品です。長期連載の同作に対しネット上では、主人公である「モンキー・D・ルフィ」の「性格」が初期と変わってきているのではないかという声もあがっています。いったいルフィの性格は、どのように変化しているのでしょうか。
ネット上の意見を見ていくと、「初期のルフィはかなり口が悪い」「昔は淡々と『殺す』って言ってたのが怖すぎる」などと、初期のルフィは現在より怖いと感じているファンも多いようです。
たとえばコミックス5巻の「クロネコ海賊団」との戦いでは、「クロ(通称:百計のクロ)」とその部下の「ブチ」と戦闘中、ダメージを負って身体が動かない「ウソップ」が「村の者には指一本触れさせねェ」と気力をふり絞ったところを敵側にバカにされると、ルフィは「もっかいウソップを笑ったら殺す」と怒りをあらわにしています。「今のルフィならこんなこと言わないから初期の方が怖い」「今なら殺すじゃなくてぶっ飛ばすって言いそう」と、振り返ってみて驚く人もいる場面です。
さらには「ドレスローザ編」で「ドンキホーテ海賊団」の最高幹部である「ピーカ」と対峙した際には、ピーカのコンプレックスである高い声に対して「声!!! 高ェ〜〜〜っ!!!」と爆笑するシーンがありました。このルフィのリアクションには「敵とはいえ、ここはガチであかんと思う」「このときは衝撃だった、ルフィはこんなこと言わなそうなのに」などと驚いたファンも多かったようです。
また、「ワノ国編」では四皇「ビッグ・マム」との戦いのなかで、一緒に戦っていた「ユースタス・キッド」と「トラファルガー・ロー」と口論になり、ふたりを「格下」だと挑発してチキンレースに巻き込んでいます。「ルフィが『格』気にしているの違和感」「昔は外野を気にしない感じだったのに」などといった感想が見られました。
ほかにもルフィの性格が変わったといわれる場面はいくつか見られますが、全体的に初期のルフィの方が現在よりもクールだったという意見が多く聞かれます。
2年以上も過酷な冒険をしていれば、ある程度の性格の変化はありそうです。ルフィの性格が変わってきたのは「悪魔の実の影響があるのでは?」と指摘する声もありました。近年、ルフィの食べた悪魔の実「ゴムゴムの実」には、「ヒトヒトの実 幻獣種 モデル『ニカ』」というもうひとつの名前があったことが判明しています。ヒトヒトの実が属する分類「動物(ゾオン)系」の悪魔の実には「意志が宿る」といわれており、ルフィが食べた悪魔の実には、伝説で語り継がれる太陽の神「ニカ」の意志が宿っていたと考えられています。
太陽の神「ニカ」は大昔、当時の人を笑わせ、苦悩から解放してくれるといわれていた戦士で、その力を得た「ギア5」のルフィの戦い方も自由奔放で「ふざけている」ことが特徴です。また、「ギア5」状態のルフィは、明らかにいつもとは性格が変わっており、常に「あっひゃっひゃっひゃ」と笑い声をあげながら戦っています。おそらく、ニカの性格もこのように底抜けに明るいものだったのでしょう。
第1話で悪魔の実を食べたあとの子供時代のルフィは、「フーシャ村」の魚屋のおじさんに「近頃一段と楽しそうだな」と言われていました。もともと明るかったルフィが、ニカの陽気な性格の影響で、より明るくなっているのかもしれません。
さらに、ギア5状態のルフィが命名したと思われる「ゴムゴムの猿神銃(バジュラングガン)」という必殺技には「神」の名前が入っており、「ニカの影響がないとルフィは猿神銃なんて命名しない気がする」とも話題になっていました。
悪魔の実に宿っているニカの意志は、今後ルフィにどのように影響してくるのでしょうか。ルフィの性格に注目して物語を追うのも面白いかもしれません。