16年のリオオリンピック（五輪）男子マラソンカンボジア代表の猫ひろし（45）が28日、東京・ロフト9渋谷で「くだRUNマラソンライブ『シン・猫ひろし』」を開催した。ゲストに08年北京五輪女子1万メートル日本代表で、1万メートルとマラソンの元日本記録保持者渋井陽子さん（44）を迎え、マラソンのこと、そしてこれからについて語った。
11年にカンボジア国籍を取得した猫は「カンボジアから長期来日中の外国人タレント猫ひろしです」と登場。会場のファンからの“猫ひろしコール”に応えて、跳ね続けた。猫のマラソンライブは、今年で15年目で通算19回目だ。
今年3月の東京マラソンで自己ベストを46秒縮めて2時間27分2秒に更新したが「45歳になって自己ベストを更新できたのは、少しずつやって来たもとの成果が出た感じ。安室奈美恵、市川團十郎と同じ世代の代表として頑張りました。僕はお笑いとマラソンの“二刀流”。世界に出たのは大谷翔平選手より、僕が先ですから」と笑わせた。
現在三井住友海上火災の陸上部コーチを務める渋井さんとは、11年の北海道マラソンで一緒に走った。猫は「本当は3年前にゲストに来てもらうことが決まっていたんですが、コロナで流れました」と紹介した。
渋井さんは01年の大阪女子マラソンで当時の初マラソンの世界記録となる2時間23分11秒をマーク。「一番マラソンをなめくさっていたころですね」と笑いながら「走っている時に時計を見ることはない。ライバルはいない、とにかく自分でした。大体、4回くらいしか勝っていないわけですから、あとはやらかしてたんで」と現役時代を振り返った。長年活躍できたことについて「地面とけんかしないように走っていました。故障がなかった。いいトレーナーさんと出会えたことが大きい」と話した。
指導者として選手をコーチする一方で、渋井さんは今もトレーニングを続けているという。「中学でバスケ部に入りたかったんですが、なかったので陸上部に入って走り始めました。20代までは仕事というか、使命で走っていましたね。今も1日に1、2回は走っています」。
猫のライブの様子を渋井さんが「自分の自慢話ばっかり」というと、猫は「俺のライブなんだよ！」とブチ切れ。最後に告知することがあるか聞かれた渋井さんは「特にない」と答えて終了。猫が来場者へのプレゼントのじゃんけん大会をしている最中に「明日早いから」と伝言を残して、会場をあとにした。
