エリザベス英女王の治政を描いた米動画配信大手ネットフリックスの人気ドラマシリーズ「ザ・クラウン」で、ヘンリー王子&メーガン妃について描かないよう王子側が制作者に求めていたことが分かった。英紙ミラーが3日伝えた。
同紙によると、ヘンリー王子の伝記などで知られる英王室作家アンジェラ・レビン氏は先週、英ラジオ局トークラジオに出演。王子夫妻が2020年3月に王室離脱する前、ロンドンのケンジントン宮殿でヘンリー王子に会った際、「彼は開口一番、『ザ・クラウン』を見てますかと私に尋ねた」と明かした。
「ちょっと驚いて、『あなたや王族の方々はご覧になられているのですか』と逆に尋ねると、王子は『もちろん全部見てますよ。でも自分が登場する前に終わらせるよう求めますが』と話した」という。
「私は彼が今、たいへん不誠実で不敬だと思うことを実際にやっていると思います。それはネットフリックスのような企業から多額のカネを受け取っていることだ」とし、ヘンリー王子&メーガン妃が同動画配信サービスと20年に結んだ巨額契約を指摘した。
レビン氏は「しかも、王子はその企業が自分の父親や母親、祖母を嘲笑していることを分かっているのです」とし、一方で自分たちの王室離脱についてはドラマ化しないようネットフリックスに求めていると批判した。
同シリーズは、若くして即位したエリザベス2世が政治情勢や家族をめぐる問題に向き合いながら、苦悩と葛藤の中で国を治める英国君主の姿を、史実に基づきドラマ化したフィクション。
現在配信されている最新のものは2020年11月にリリースされたシーズン4で、ダイアナ妃の登場から始まり、チャールズ皇太子との結婚、そして結婚生活の破綻まで、1980〜90年代を描いた。シーズン5は今年11月に配信が予定され、続くシーズン6は来月から撮影が始まると報じられている。