プロレスラーKENSOとして知られる、制作会社「共同テレビジョン」の鈴木健三プロデューサー(49)が6日、被爆地の長崎で、師匠の故アントニオ猪木さんの遺志を継いだ世界平和を願うイベントをプロデュースした。
2025年(令7)の戦後80年、国連創設80周年に向けて「自由と同胞愛の歌“交響曲第9番”で平和を祈るセレモニー」が、長崎原爆資料館ホールで開催された。米国在住の指揮者伊藤玲阿奈氏(れおな=44)がプロジェクトの総監督&指揮を務め、ピアノ伴奏をウクライナ出身のパヴェル・ギントフ氏が担当した。先月20日にニューヨークのウクライナ国連代表部で、同国のキスリツァ国連大使から長崎市民へのメッセージを預かった伊藤氏は「人類にとって最大の悲劇の1つを経験した…。2度と起きるべきではない」と会場で読み上げた。
鈴木氏は昨年10月1日に79歳で亡くなったアントニオ猪木さんを師と仰ぎ、2年に及ぶ闘病生活に密着したNHKのドキュメンタリー番組「燃える闘魂 ラストスタンド〜アントニオ猪木 病床からのメッセージ〜」をプロデュースした。
猪木さんは生前、拉致被害者問題を憂え北朝鮮を33回訪問。湾岸危機のイラクでは人質状態の現地邦人の救出に尽力した。
鈴木氏は「猪木会長は少し調子の良い時はロシアのウクライナへの侵攻に心を痛め『世界平和を心から祈っているんだ』と病床で語っていらっしゃっていました。会長の世界平和にかける遺志を引き継いで頑張りたいです。今年は長崎でやりましたが、来年は沖縄でやりたいなと考えています」と話した。
7日には「国連から長崎市民へ向けた平和とSDGsメッセージのご紹介と鈴木長崎市長への伝達式セレモニー&音楽コンサート」が、長崎市チトセピアホールで開催される。