こういう話は日本全国に結構ある事みたいです。3月21日に吉本興業が「地方創生」をコンセプトの一つに「BSよしもと」を開局。その放送記念特番内での、ニュースをわかりやすく放送する「ワシんとこ・ポスト」(月〜金PM7:00−9:00)の特番に出演させて頂きましたが、人気の廃墟ツアーで建物に入って誰かがケガをした場合の責任等、廃墟と言われる施設の問題を紹介しました。建てられた時代と今では建築法や耐震基準が全く変わっていますから、本当に危険な“ツアー”も数多くあるはずです。
番組で出たのは、これだけリモートが進んでいるのなら手を入れてリモートワークの場所にできないかという案。さびれてしまった鬼怒川温泉が有名ですが、温泉宿や観光ホテルはもともと立地条件の良い場所にあるので、手を入れて再利用するという考え。ただ、実際問題として、債権等かなりハードルが高いそうです。
空き家問題も又、切実です。私の親世代、戦後の景気が右肩上がりだった頃は郊外に一戸建てを建て、子どもの数だけ個室があってという時代。ところが、今そういう人の家に伺うと、子どもの数だけ納戸になっている(笑)。私の実家も3姉妹みんな家を出てしまったので、ご多分に漏れず納戸が3つ。他人事ではありません。だんだんそういう空き家も増えているそうで2033年には空家数も現在の2倍、一般住宅の4戸に1戸が空き家になるんだとか。
それを売りたいとなった場合、例えば隣接している家が5軒も6軒もあるような広い敷地面積の角度のある家なら、そのすべての利権者と一緒に土地を確定する測量が必要。土地を売るまでに何年もかかるという話もよくあるそう。高度成長期の象徴だったおしゃれな「団地」。これも五階建ての団地でエレベーターがなければ年配の方は辛いだろうとか、「家」というものでいろいろな問題が起きてきているのです。
「墓じまい」という言葉がありますが、そろそろ「家じまい」というのも考えないといけないのかなと。親の世代の夢のマイホーム・郊外の一戸建てが、やがて子供世代の負担になる時代が目の前に来ています。昔ならその家は息子が継ぐのが普通だったのでしょうが、子供には子供の夢、都合があり、親の夢を子供が引き継ぐ、というのがなかなか難しい時代になりました。なんだか寂しいですね。