陸上界の新星、中学3年生のドルーリー朱瑛里(しぇり)選手が、地元で行われた駅伝大会で3人抜きの快走を見せた。
コンディションは「4割5割ぐらい」
地元・岡山で1月29日に開催された市町村対抗駅伝。ドルーリー選手は津山市の代表で3区に出場。
5位でタスキを受け取ると、この日も美しいフォームと大きなストライドで、ピッチを上げていく。
「いいぞ!いいぞ!ファイト!」と声援を受け、グングンと加速するドルーリー選手。一気に3人を抜き、順位を5位から2位に押し上げる。
そして、これまでの記録を10秒も縮め、3区(3キロ)9分40秒で区間新記録をマーク。区間2位の選手に、37秒もの大差をつけて圧勝した。
それでもレース後、コンディションを聞かれると…。
岡山・津山市立鶴山中 ドルーリー朱瑛里選手:
(コンディションは)4割5割ぐらい。調整があまりできていない中だったので、中間からペースが落ちて、後半も上げきれず普通に終わってしまった。その中でもトップが見える位置で、また3人抜けたということについては、1つでも順位を上げられたので良かったなと思います。
記録的な大雪に見舞われ、屋外で走る練習が出来ない中での快走だった。
ドルーリー選手の名が一躍、知れ渡ったのは、15日の全国都道府県対抗女子駅伝。17人抜きという驚異的な走りで、区間記録を8秒も上回る新記録9分2秒を達成した。
陸上界に現れたニューヒロイン、ドルーリー選手。29日の沿道には、ドルーリー選手見たさに多くの人が集まったという。
会場付近に住む男性:
人出はいっぱいありましたよ。皆さん、どこからわいてきたのか分からないくらい。
男子高校生:
橋の下に横断幕とか、いっぱいかかってました。みんなドルーリーさん見てたんじゃないかなと思います。
実際に現場でドルーリー選手を見た人は、その走りをこう話した。
女性観戦客:
速いです。すごい。速い子は岡山でも、今までも何人もいた。ちょっと違うなという感じはしました。
現在15歳の中学3年生。中学の陸上部はわずか3人で、自ら練習メニューを作り、栄養管理も行っているという。
青山学院大学 陸上競技部の原晋監督は、その素質を絶賛している。
青山学院大学 原晋監督:
姿勢が良いですよね。ストライドが広いしピッチ回転も速いし、体感がしっかりしたブレない走りをしていますよね。潜在的に走れる能力を持っている。オリンピックを狙える、10年に1度の逸材だと思います。やっぱりオリンピックで金メダルですよね、いける素材だと思います。
(「イット!」1月30日放送)