映画「ドライブ・マイ・カー」の米アカデミー賞国際長編映画賞受賞について、元東京造形大学長で「風の電話」(2020年)などで知られる諏訪敦彦(のぶひろ)監督は毎日新聞の取材に「非常にうれしいニュースだ。濱口竜介監督の芸術的挑戦が、映画としての普遍的な面白さと結びついたことが受賞につながったのだと思う。映画の新しい時代が始まったといえる」と喜びを語った。
また「アカデミー賞では、スペクタクルな作品が受賞するイメージがある中、『ドライブ・マイ・カー』は個人の傷を巡るプライベートな物語。一部のコアな映画ファンや欧州の映画祭だけではなく、新しい観客を獲得しながら、北米でも高い評価を得た。今や世界中で『ドライブ・マイ・カー現象』が起きている」と指摘。「日本の若い監督たちにとっても、自分が信じる映画を撮っていけば、世界の観客に支持される可能性を示した」と話した。【広瀬登】