当面の間、芸能活動を休止することを発表したお笑いコンビ、ダウンタウンの松本人志(60)。女性に性的行為を強要したとする〝文春砲〟を受けて、「裁判に注力する」としているが、こうした訴訟は長期化するおそれもあり、引退へとつながる可能性も否定できない状況だ。
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吉本興業は8日、公式ホームページで松本の活動休止を発表。「週刊文春」の記事については、昨年12月に「タレントの社会的評価を著しく低下させ、名誉を毀損(きそん)するもので、法的措置を検討していく」との見解を示していた。
今回はこれを踏まえたうえで、「このまま芸能活動を継続すれば、さらに多くの関係者や共演者の皆様に多大なご迷惑とご負担をお掛けすることになる一方で、裁判との同時並行ではこれまでのようにお笑いに全力を傾けることができなくなってしまうため、当面の間活動を休止したい旨の強い意志が示された」としている。
この発表後、松本は自身のX(旧ツイッター)で「事実無根なので闘いまーす。それも含めワイドナショー出まーす。」と投稿した。
吉本側は、今回のコメントで「再びダウンタウン松本人志として活動する日をお待ち下さいますようお願い申し上げます」としており、裁判にめどがたてば復帰する可能性を示唆している。
民事訴訟に詳しい高橋裕樹弁護士は「一般的に単なる誹謗(ひぼう)中傷を受けた場合の名誉毀損訴訟ならば、裁判期間は半年程度になる。ただ、今回は性行為の強要など報道された内容の真実性の立証も課題で、その場に居合わせたり、事情を知っていたりする関係者ら証人の出廷も求められる。少なくとも1年以上は要するのではないか」とみる。
〝文春砲〟でいえば、旧ジャニーズ事務所の創業者の性加害を報じた記事をめぐる訴訟は最高裁で決着がつくまでに4年近くも要している。
今回も「週刊文春」編集部側は「一連の報道には十分に自信を持っている」とコメントしており、〝全面抗争〟の構えを崩していない。そう考えると、松本の復帰も時間がかかる可能性が高い。
「もともと松本さんはかねて〝65歳で引退する〟ということを公言していました。島田紳助さんがスパッと引退したのを見ていますし、当面の間でも第一線から退き、表舞台から姿を消すという決断を見るかぎり、そのまま引退につながったとしてもおかしくはないでしょう」と放送関係者は話す。


