「麦わら帽子」そのものはそれほど重要じゃない?
「その麦わら帽子は……精悍な男によく似合う……。」
思えばシルバーズ・レイリーのこの言葉から、大いなる謎の扉が開かれたような気がします。果たしてルフィの麦わら帽子には、どんな秘密が隠されているのでしょうか。
これまでの物語から考察するに、シャンクスから受け継がれたルフィの麦わら帽子は、もとを辿れば海賊王ゴール・D・ロジャーのものだった可能性が高そうです。事実、レイリーとロジャーの出会いが描かれた回想シーンでは、ロジャーも麦わら帽子をかぶっていました。
しかし当時のロジャーは、大冒険を夢見ているだけの普通の青年に見えます。そんな彼が世界を揺るがすような重要アイテムを所持しているものなのでしょうか。考えられるのは、シャンクスやルフィへと受け継がれていったのは意志や概念的なもの、つまり「麦わら帽子そのもの」に意味があるわけではなかったということです。
聖地マリージョアには巨大な麦わら帽子が冷凍保管されていると判明していますが、これを踏まえてみても、麦わら帽子は単純に何かしらの象徴(シンボル)だった、などの可能性があるかもしれません。
ちなみに最近、歴史の彼方に消えてしまったといわれる希少な種族の存在が“3つ”明らかになりました。「ルナーリア族」と「バッカニア族」、そして「古代巨人族」です。間違いなく彼らは、「空白の100年」に関係しているでしょう。加えて「古代巨人族」は、何やらマリージョアの巨大な麦わら帽子と関係がありそうな気がします。
現在、ネット上では、次に「麦わらの一味」が訪れるのは巨人族のいる「エルバフ」ではないかとウワサされています。そこで「古代巨人族」やマリージョアにある巨大な麦わら帽子の謎は解き明かされるのでしょうか。
「太陽の神」の力を持つルフィが麦わら帽子をかぶる意味
そして麦わら帽子に関する謎といえば、ファンのあいだで最も盛り上がっている考察は「シャンクスが『ゴムゴムの実』と麦わら帽子をセットで継承させた」というものでしょう。
確かに麦わら帽子の用途は日除けであり、“太陽”に大きく関係しているアイテムです。「ゴムゴムの実」が「ヒトヒトの実 幻獣種 モデル:ニカ」という太陽の神の力だったと判明したことにより、麦わら帽子とも何らかの関係がある可能性が高まってきました。
もしもシャンクスが「ゴムゴムの実」の正体を知っていたのなら、ルフィに麦わら帽子を継承させたのは必然だったのかもしれません。
ここ最近、作中では世界の“夜明け”というワードが重要視されていたり、太陽と対極の“月”に関係する事柄が数多く登場したりと、少しずつ点と点がつながってきたような気がします。これらはきっと偶然でなく、何かしら意図があってのことでしょう。
空白の100年、ある巨大な王国、ジョイボーイ、そして「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」。それらの謎を1本の線につなげる鍵が、麦わら帽子にはあるのかもしれません。