南米のコロンビアでカバと車が衝突する事故が多発している。AFP通信が13日に伝えた記事によると11日夜にアンティオキア州の高速道路でカバが車にひかれて死んだという。
当地にはコカインの密売で大金を稼いだ麻薬王のパブロ・エスコバル(1993年没)の農園があり、エスコバルが愛玩用として輸入した少数のカバが、家主の死後に放し飼い状態になり、現在では150頭にまで増えたという。昨年12月にも同じ地区でカバと車の衝突事故が発生している。
TBS系「クレイジージャーニー」の取材でコロンビアを訪れた危険地帯ジャーナリストの丸山ゴンザレス氏は「アフリカ以外で最大のカバ群れになっていて、生態系を壊している。エスコバルはキリンとかシマウマとかほかの動物もたくさん輸入したが、コロンビアの環境に適応できたのがカバだけで大量繁殖している」と説明。ゴンザレス氏は当地でカバと遭遇し、威嚇されたといい「カバはトラックぐらいの大きさで、凶暴で原付ぐらいの速度で走る。国や自治体が動物園を作って囲おうとしてもかいくぐってしまう」とその危険性を語った。