【ロサンゼルス=渡辺晋】米アカデミー賞の授賞式で、プレゼンターの男性の顔を平手打ちした俳優のウィル・スミスさん(53)が1日、声明を出し、同賞を主催する映画芸術科学アカデミーから退会すると表明した。米メディアが報じた。
スミスさんは声明で「私の行動は許しがたかった。アカデミーの信頼を裏切り、他の候補者や受賞者が祝福される機会を奪ってしまった。心が痛い」と理由を説明。「二度と暴力が理性を上回らないよう努力する」としている。
先月27日の授賞式で主演男優賞を初受賞したスミスさんは、妻の頭髪をやゆしたコメディアンのクリス・ロックさん(57)を平手打ちした。アカデミーは懲戒手続きを開始。スミスさんは今回の声明で「いかなる結果も受け入れる」としたが、主演男優賞を返上するかどうかには触れなかった。
約1万人いるアカデミー会員でなくなると、賞の投票権を失い、イベントにも参加できない。