超高齢化社会を前に、国民皆保険制度の崩壊が懸念される日本。ひろゆき氏は諸外国の例を挙げ、「国民皆保険が悪いわけではない」と指摘した。
「スウェーデンだったりフランスだったり、ヨーロッパは割と国民皆保険なんですけど、高齢者の延命治療が保険の診療の対象治療じゃないんですよ。日本の場合は胃瘻(ろう)とかも保険で下りるんですけど、僕が知る限り、胃瘻が保険で下りる国ってないんですよ。事故とかは別ですけど」。胃瘻はカテーテルから体内に栄養分などを注入する措置で、延命治療などに使われる。回復の見込みがない患者に対する措置は倫理に反するとして、禁止している国もあるが、日本では逆に保険で手厚くサポートしている。
ひろゆき氏は「延命治療を社会保障、保険でやるから高額になるだけで、フランスとか“病状が固定したら病院から出て行って下さい”とか、スウェーデンとかは65歳以上の場合だと、“この病院に入院してもしょうがないので、ある程度症状緒を抑える薬は出すけど、お家でどうぞ”という形で亡くなっていただくという形」と、各国の医療方針を解説。「国民皆保険が悪いのではなく、延命治療が保険診療の報酬で払われるという状況が悪い。厚生労働省がどれを保険の範囲にするか、範囲の問題であって、国民皆保険のせいというのは違うのではないかな」と持論を語った。
ひろゆき氏によると、日本とフランスの医療制度の大きな違いは、病院にあるという。「フランスは病院の99%が国営なんです。お金を稼ぐ必要がない」としつつ、「日本で病院を運営しようとなると、ベッド並べて、ボケちゃった人をベッドに並べておけば、10年間、(医療費が)チャリン、チャリンじゃないですか?」と、同氏らしい言い回しで解説。「経営者としては、ベッドを埋めてくれる人で、何も起こさない寝たきりの人をいっぱい入れた方が安全だよねと。経営上、そうせざるを得ないということで、民間が多い問題があるので、ヨーロッパみたいに変えられるかって、かなり難しい問題」と、自身の見解を示した。