さだまさし「どれだけ背負ってるかがエッセンスになる」 曲作りは「自分の想像外じゃないとつまんない」

 シンガー・ソングライターのさだまさし(70)が、9日放送のNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」(後7・57)に出演。600曲以上も作曲してきたという自身の“こだわり”を明かした。

 さだは現在でも毎年10曲以上制作し、1枚はアルバムを発売。これまで600を超える曲を作ってきた自身の“流儀”が「自分の中に釣り糸を垂れる」と表現。「経験したり考えたりしたことが体の中にたまってるとすればね、その井戸の中に釣り糸を垂れるわけですよ。何が釣れるかなって。もうこんなの釣れたよ!!っていうのが時々あるからね。僕が思ってないところへたどり着けたら、その歌はOKなんですよね。想像外じゃないと。想像している通りに作ったってつまんないっすよ歌は」と、こだわりを明かした。

 そんな楽曲について日本を代表する作曲家で47年さだの編曲を担ってきた渡辺俊幸は「メロディーは音階が連なっている部分が非常に多いんですよね。音が極端に飛ぶと、それはそれで1つの緊張とかインパクトが生まれるんですけど、そういう要素が彼の音楽には少なくて自然に心にしみ入ってくることに結びついてくる。こういった音楽はさださんしかないねっていう魅力がある」と証言した。

 毎年のように新曲作りに取り掛かるさだは「600曲近く作ってきてますからね、大概自分のやりたいような方向にメロディーがいっちゃうんですよね。昔やったことはやりたくないし、新しいものってそう無いし。(それでも)その中で精いっぱい新しい何かを伝えていくっていうんですかね。あー難しい」と悪戦苦闘。

 そんななか、ラジオの仕事やハガキを使ったテレビの生放送からもヒントを得ているとし「あがいて、あがいて。それだけ心の中のストックがだいぶ枯渇してきてるのかな。歌にしてもカツカツの歌になる。僕はいっぱい、いーーーーっぱい背負ってないといけないんです。どれだけ背負ってるかが搾ってきたときのエッセンスになるので」と曲作りの“秘訣”を明かした。

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