第8試合で元フェザー級王者の斎藤裕(35)に敗れた平本蓮(24)が、試合後のインタビューで、「ダメージを取れていたけど、倒せなかった自分が甘かった。作戦を遂行するべきだった」と振り返った。
試合は斎藤が何度も平本を金網に押し付けてコントロールし、スキを見て平本が打撃を当てる展開に。決定打のないまま3ラウンドが終了し、判定でジャッジ1人が平本、2人が斎藤に入れて元王者が勝利した。
平本は、押し込まれる展開になっても自分から攻めず、離れたら強烈な打撃でダメージを与える作戦だったことを明かし、「ダメージでポイントを取ったと思っていた。ちょっと勝ちに徹しすぎた。MMAをやりすぎたので、もっとボクシングをやればよかった」と反省。それでも「やってきた練習は無意味じゃなく自分を進化させてくれた。次すぐに試合します」と意欲を見せた。
元王者との大一番、「勝って神になる」と宣言していたが無念の判定負け。「全体的なコントロールのミス」と振り返るが、「いい経験になりました。負けたけど負けてないです」と、MMAを2戦目で敗北した鈴木千裕戦の直後の発言を自ら引き出した。
早期の復活を希望したが、6月24日の北海道大会での復帰の可能性を聞かれると「皇治とボクシングマッチなら(笑)」とトラッシュトークは好調。「今回の負けで自信が揺らぐことはまったくない。やるべきことをやっていい練習ができたのでこのまま進むだけ」と強気を崩さなかった。
最後にファンへのメッセージとして「今日は結果として負けたけど、自分も負けた気もしない負けというか、本当に『負けたけど負けてない』と言いたい。でも、ファンのみんなは俺の勝利を期待して見てくれたのに、申し訳ない部分もあります。ただ、1年前にMMAの勝ち星が1つもなかった俺が、1年後に斎藤選手と試合をするなんて誰も想像しなかったと思う。俺は絶対に復活するので、ついてきてほしいです。必ず復活します、大丈夫です」と宣言した。