◆一問一答
−鳴門とどちらが選ばれるか難しい状況だったが、正式に出場が決まった。
「(四国大会準決勝で)負けた後、選手たちには『可能性としてはないぞ』と伝えました。ズルズルと引きずるのが嫌だったし、夏に向けてという気持ちもありました」
−選考委員会では優勝した英明との接戦が評価された。
「一番はほっとしている。粘れなかったところもあったが、何とかいい試合ができた。諦めずに頑張った結果だったのかなと思う」
−旧チームからメンバーが大幅に変わったが、今年のチームの特徴は。
「これというのは本当にない。走攻守において抜けてはいないけど、全体的なバランスは非常にいいチーム。今は総合力の中で、一つ一つの精度を上げようと頑張っている。能力で負けたら仕方がないけど、とにかく野球では勝ちたい。それが体現できるチームではないかなと思う」
−昨秋は西村真、中嶋、辻井、平の右投手4人による継投策だった。
「夏から西村真が調子を崩してあまり良くなかった。秋はゲームをつくることができ、タフで連投もきく西村真の復調が一つのキーだった。四国大会では粘りの投球でまとめることができた」
−他の投手も踏ん張った。
「西村真の頑張りが大きくて、辻井、中嶋らもうまくつなげていけた。与えられた仕事をしっかりやってくれた」
−今春以降の投手陣はどういう戦い方を想定している。
「大きくスタイルが変わることはないと思う。全員先発も中継ぎも抑えもできるから、相手打者を見ながら投手起用はしていく」
−県決勝で負傷した4番・門野を四国大会では欠いたが、センバツ切符を手にできた。
「急きょショートに回った中嶋も、4番に座った山平も頑張ってやってくれた。みんなで助け合えた」
−監督として、昨春に続いて2度目の甲子園になる。前回の経験を踏まえて。
「昨年は一つ勝って2回戦は少し守りに入ってしまった。もう少し自分たちがやってきたことを作戦、戦術のところでもっと思い切りやれば良かったと反省している。とにかく初心を大事にして、一戦一戦勝ち進んでいきたい」
−昨秋は県決勝、四国準決勝と敗れてのセンバツ出場。夏は県で1校しか甲子園に行けない。
「もちろん夏を見越しての取り組みもしているし、1年間通しての取り組みをしている。昨年と同様、センバツで得られたものを夏までずっとつなげていきたい」
浜口 佳久(はまぐち・よしひさ)1975年5月30日生まれ、47歳。高知市出身。高知高、中央学院大での現役時代は右投げ両打ちの二塁手。99年に高知高コーチに就任。05年12月から高知中監督を務め、4度の全国制覇。18年8月から高知高で指揮を執る。社会科教諭。
高知・西村侑真主将「英明に負けた後、監督さんからは『甲子園はないと思え。夏を目指していくぞ』と言われていた。(センバツ出場が決まって)素直にうれしくて、僕は泣いてしまいました。今年のチームは昨年のチームと比べたら力がないので、『逆境で粘れ』というスローガンをみんなで決めてやっている。目標はベスト8以上です」