宝塚歌劇団の月組トップ月城かなとが7日、サヨナラ公演の大千秋楽を迎え、男役16年の道を刻んだ劇団に別れを告げる。
月城と、トップ娘役海乃美月の退団公演「ミュージカル・ロマン『Eternal Voice 消え残る想い』」「レビュー・アニバーサリー『Grande TAKARAZUKA 110!』」は、すでに本拠地の兵庫・宝塚大劇場公演を終え、東京宝塚劇場でも7日に千秋楽。七夕の夜、宝塚を卒業する。
昨年9月、退団会見に臨んだ月城は、七夕卒業に「偶然です(笑い)。ただ私は、(本拠地)お披露目(22年1月の『今夜、ロマンス劇場で』)も正月公演で、1月1日開幕。卒業も7月7日。なかなか覚えやすく、これからの人生、ずっと記憶していけると思います」と話していた。
最後の公演は3月30日に宝塚大劇場で開幕。5月12日には同千秋楽を迎え、本拠地で最後の大階段をおりた。
その際、選んだ衣装は黒えんび。本拠地千秋楽後の会見では「まだ東京公演がございますので、まだトップとして、男役として、(芸名ではない)自分に戻るには早いと思いました」と言い、男役の象徴・黒えんびで本拠地を巣立っている。
東京宝塚劇場公演は6月1日に開幕していた。
◆月城(つきしろ)かなと 12月31日生まれ、横浜市出身。09年入団。雪組配属。星組トップ礼真琴、5月に退団した前花組トップ柚香光、次期雪組トップに決まった朝美絢らと同じ95期。13年「Shall we ダンス?」で、新人公演初主演。美貌とノーブルさ、安定の舞台技量で注目。17年2月、月組へ移った。18年、東上初主演し、同年「エリザベート」でルキーニ。21年8月16日付で月組トップに就き、相手娘役に海乃美月を迎えた。22年1月「今夜、ロマンス劇場で」で、本拠地お披露目。本拠地作は「グレート・ギャツビー」「応天の門/Deep Sea−海神たちのカルナバル−」「フリューゲル−君がくれた翼−/万華鏡百景色」に次ぎ、5作目で退く。身長172センチ。愛称「れいこ」。