【カープ2軍】2年目・小林、早期1軍昇格へ虎視眈々

 2年目を迎えた広島の小林樹斗投手(19)が早期の1軍昇格へ闘志を燃やしている。キャンプから1軍に帯同して開幕ローテ入りを争ったが、ライバルにその座を譲る形となった。2軍戦で登板を重ね、3月27日のウエスタン・オリックス戦(杉本商事BS)では5回1失点と好投。結果を残し続け、チャンスをうかがう。

 手応えが残った登板に、小林は納得の表情を浮かべた。球速、決め球、カウントの整え方など、全体的な投球術で高い理想を求める2年目。その形をマウンドで体現したのは、3月27日のウエスタン・オリックス戦(杉本商事BS)での先発登板だった。

 二回、先頭の4番・来田に先制ソロを許すも、その後は安定感ある投球。三回以降は追加点を与えることなく5回を3安打2奪三振で1失点にまとめた。「しっかり、真っすぐでカウントを取れ、ファウルも取れた」と充実感をにじませた。

 特に目を引いたのは四回2死の場面、6番・平野大を迎えた場面だ。直球を4球続けてカウント2−2とし、最後は5球目の外角カットボールで見逃し三振に斬った。「変化球で見逃し(三振)を取れたのは次につなげていける。良かったかな」とうなずいた。

 同戦で計測した直球の最速は148キロ。威力あるストレートが何よりの武器だが、真っすぐでアウトを奪えなければ当然、投球も苦しくなる。1軍で勝つために必要なのは、変化球の精度向上だ。カットボールで三振を奪えたことに加え、カーブとチェンジアップでストライクを取った場面もあった。速球派だからこそ、緩い球で主導権を握れれば、投球の幅も大きく広がる。

 キャンプから1軍でアピールを続け、開幕ローテ入りを目指してきた。3月中旬からは遠藤との一騎打ちで、最後の椅子を争った。“最終試験”は3月20日。遠藤がオープン戦・ソフトバンク戦で結果を残した一方、自身はウエスタン・中日戦(ナゴヤ)に先発。7回10安打5失点と打ち込まれ、初の開幕ローテ入りを逃した。

 修正点をあぶり出すため、その試合の映像を見返して腕の振りなどをもう一度確認。自身の目で分析した上で27日の登板に臨み、一定の成果が表れた。

 視線を向けるのは、1軍マウンド。長丁場のペナントレースは何があるか分からない。「1日でも早く(1軍に)上がれるように、と思ってやっています」。チャンスを待ち、結果を示しながら最善の準備を施していく。(向 亮祐)

 小林 樹斗(こばやし・たつと)2003年1月16日生まれ、19歳。和歌山県美浜町出身。右投げ右打ち。投手。182センチ、84キロ。松原小3年時に松原少年野球クラブで野球を始める。松洋中では野球部に所属。智弁和歌山では1年春からベンチ入り。2年春に甲子園出場。2020年度ドラフト4位で広島入団。1年目の21年11月1日・ヤクルト戦(神宮)でプロ初登板初先発。

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