【カープ】中村健、理想の“脱力”スイング習得へ

 広島・中村健人外野手(25)が、打撃面で“脱力”をテーマに掲げている。8月28日に出場選手登録を抹消され、2軍で自身を見つめ直す日々。無駄を省いて力を伝えるという理想のスイングを求めつつ、確実性の向上にも励んでいる。攻守両面での技術を高めながら、残り少ないシーズンでの1軍再昇格を目指していく。

 目の前の結果はもちろん、その先にある理想を追いながら汗を流している。中村健が現在、主眼を置くのは余計な力を抜くこと。「打撃面は、いかに無駄をなくしていくか。本当に調子を上げて1軍に戻ることだけではなく、1年間打ち続けられるような技術を習得したい」と意気込む。

 いわゆる“脱力”が打撃面のテーマだという。今季の試合数も少なくなったが、1年間に143試合を消化するペナントレース。体の状態が芳しくない時期でも試合を重ね、打席で結果が求められるのがプロの世界だ。

 1軍のコーチからも助言を受け「毎日なかなか、いい体の状態で振れるわけではない。無駄をなくして、いかに少ない力で大きな力を出していけるかと。打者の永遠のテーマだと思うんですが、そこを追求できるようにという感じですかね」。好調時でなくても最大限のパフォーマンスを発揮できる方法を模索しつつ自身の“引き出し”を増やしていく。

 1軍に帯同した期間はスタメン機会も巡ってきた。8月は代打出場も多かった中、今季ここまでは59試合で打率・248、3本塁打、10打点。直近の試合で本人が唇をかんだのは、「1番・中堅」で先発出場した8月23日のヤクルト戦(神宮)だ。

 1点を追う九回。安打と相手のミスが絡んで1死三塁の絶好機で打席が訪れた。だが、1ボールからマクガフの2球目を打って捕邪飛に倒れ、ベンチの期待に応えることはできなかった。

 最低でも犠飛などであれば試合を振り出しに戻せた状況だっただけに、悔やまれる打席になった。「結果は結果ですし、返ってこない。そこで学ばないと意味がないので全て生かしたいと思う」と今後の糧にすることを誓い「やっぱりコンタクトというか率を残してナンボ。とにかく高確率で打っていけるような打者に」と確実性アップを自らに課した。

 ルーキーとして駆け抜けた初のシーズンも最終盤を迎えた。「一つも無駄にせずにやっていきたい」と中村健。課題をクリアしながら、さらに大きな成長曲線を描く。

 中村 健人(なかむら・けんと)1997年5月21日生まれ、25歳。名古屋市出身。183センチ、90キロ。右投げ右打ち。外野手。中京大中京、慶大、トヨタ自動車を経て2021年度ドラフト3位で広島入団。大学時代は1年春からリーグ戦に出場し、3年秋には同学年の明大・森下(現広島)から本塁打を放った。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね♡
URLをコピーする
URLをコピーしました!

この記事を書いた人

アフィリエイター初心者です!よろしくお願いします。

目次
閉じる