草なぎははじめに「今だからこそ観る意味がある作品になったかなと思う」と言い、「テクノロジーが発達した現代で、言葉の重みなどの重厚感がある作品に出演できて光栄です」と誇った。
続けて「時代劇は、若い方の足が遠のいているとか、あまり得意じゃないという方もいると聞いています」とし、「(中川)大志くんや清原(果耶)さんの若いエネルギーで、若い方から年配の方まで楽しめると思います」と共演者を見やりながら、会場に駆けつけた中川らのファンに向けて「大志くんのうたた寝シーンもありますし、ほのかなラブストーリーもあります。いろいろなものが詰め込まれた作品です」とアピールした。
この発言に國村隼と市村正親は、冗談っぽくニラミをきかせ、「(自分たちが)年配担当?」とツッコミも。草なぎは「大先輩ですから…」とタジタジになりながら、「國村さんとの“ラブストーリー”もありますからね」弁明して笑いを誘った。
さらに「僕は囲碁のルールがわからないんですけど、それでも楽しめましたから」と爆弾発言も投下。中川から「そうとは思えない緊張感のある対局をされていましたよね(笑)」とツッコミが入ると、作中で草なぎ演じる柳田格之進と熾烈(しれつ)な対局を行う源兵衛役の國村も「僕もルールはわからない」と続け、キャスト陣とファンを驚かせた。
専門家から指導も受けたそうだが、「ルールは大丈夫ですと言って。碁石の置き方だけ教わりました(笑)」と明かし、「だからお客さんと同じなんですよ。ご覧になった方の中にも囲碁のルールがわからない方もいらっしゃると思う。でも、ルールがわからなくても没頭できる作品なんです」と、本作の“見どころ”へと転じさせた。
イベントにはこのほか白石和彌監督も参加した。
本作は、あるえん罪事件によって娘と引き裂かれた男が、武士としての誇りをかけ、囲碁を武器に死闘を繰り広げるリベンジ・エンターテイメント。草なぎがえん罪におとしめられた浪人・柳田格之進役で主演し、時代劇を初めて手掛ける白石和彌監督との強力なタッグが実現した。