過去に海兵狩りと呼ばれていたミホークのフィギュア「Portrait.Of.Pirates ワンピースシリーズNEO-DX “鷹の目” ジュラキュール・ミホーク Ver.2」(メガハウス)
(マグミクス)
昔は「海兵狩り」と呼ばれていた? 謎多きミホークの過去
『ONE PIECE』の単行本では毎回、読者からの質問に尾田栄一郎先生が応えてくれる「SBS」(質問を[S]募集[B]するのだ[S])コーナーが収録されています。このコーナーでは本編で明かされない作品のキャラ設定や制作秘話などが明かされるため、多くのファンが楽しみにしていることでしょう。
実はこの108巻のSBSにてある人気キャラの知られざる過去が少しだけ明らかになりました。
※この記事には『ONE PIECE』108巻の内容を含みます。
そして2024年3月4日に発売された単行本『ONE PIECE(ワンピース)』108巻にて、ジュラキュール・ミホークについての興味深い内容が記載され、ミホークにまつわるさまざまな考察があがっているようです。
世界最強の剣士と呼ばれるミホークはもともと王下七武海のメンバーであり、仲間を作らずにひとりで気ままに海賊を続けている人物です。また、サー・クロコダイルのセリフによると、かつては「海兵狩り」をしていたことも判明しています。
読者から「ミホークは昔海兵狩りと呼ばれていたと言ってますが、ミホークが王下七武海に加入したのもこの事が関係しているのか?(一部抜粋)」という質問に対して、尾田栄一郎先生は「ミホークは海兵を恨むような過去と、大きな裏切りにあってきた人なんです」と回答していました。
そこまで海兵を恨むということは、何か大きな因縁があったことは違いないはずです。
これまで登場した海兵のなかで、恨みを買った人物といえば「東の海(イーストブルー)」のシェルズタウンで登場した海軍大佐(当時)のモーガンを思い浮かべる人もいるでしょう。モーガンは自分に逆らう者は敵味方、関係なく処刑する横暴な人物でした。
もしかしたらミホークも、モーガンのような海兵に出会い、つらい経験をしたのかもしれません。特に、「海兵狩り」と呼ばれるほど荒れていたのであれば、大切な人を殺された、くらいの苦しい過去を背負っていてもおかしくないでしょう。
大きな裏切りにあっても信用している重要キャラ
また、尾田先生は同じくSBSでミホークについて「孤独という意味で人を信用しないクロコダイルと『同類』ですし、もう人生に疲れちゃってるトコあります」とも回答していました。海兵を恨む過去と大きな裏切りを経験したからこそ、ミホークは人を信用せずに、長い間海賊を続けていたのではないでしょうか。
クロコダイルからのクロスギルドへの勧誘は、人を信用しないクロコダイルと孤独なミホークで通ずるものを感じたものがあったのかもしれません。それに加えてバギーの影に隠れることができるので、ミホークの理想である平穏な暮らしにも近づくことになります。
●ミホークが特別扱いする「ふたり」
ミホークは基本的に人を寄せ付けませんが、特別扱いしている人物がふたりだけいるようです。それが、シャンクスとゾロでした。シャンクスは決闘の日々を送っていた過去があり、その影響からか戦友のような関係になっていると考えられます。
例えば単行本11巻では、初めて懸賞金がついたルフィの話をするためにシャンクスに会いに行っているシーンが描かれています。わざわざ世間話をするために会いに行っているほどなので、シャンクスはミホークにとって特別な存在であることは間違いありません。
一方、ゾロは、弟子のような立ち位置でした。バーソロミュー・くまの能力によって、ゾロはミホークの拠点「シッケアール王国」に飛ばされてしまいます。そして、紆余曲折ありながら、ゾロは自身が超えるべき男であるミホークに剣を教えてくれと懇願しました。
最初は断るミホークでしたが「お前の様な男がプライドを捨てる時は必ず誰かの為だと決まっている」と、仲間のためにプライドを捨てたゾロを認め、剣を教えるのです。ミホークの断定的なセリフは、まるで過去に同じような人物と出会っているかのようにも感じ取れます。もしくはミホークがまだ世界一の剣豪になる前に、自分自身も世界一の剣豪に稽古をお願いした過去があったのでしょうか。
尾田先生がSBSで回答してくれたことによってミホークという人物の輪郭が少し見えてきたような気がします。しかし、いまだに謎が多い人物であることも明らかです。「鷹の目」と呼ばれる目がイム様に似ている理由や、海兵を恨んだ過去や大きな裏切りについても今後明かされることはあるのでしょうか。