8月2日の『めざまし8』(フジテレビ系)では、2022年に大規模洪水に見舞われたパキスタンを倉田大誠アナウンサー(41)が現地取材した様子を放送。しかし、一部のネットユーザーから「お涙頂戴みたいな展開なの非常に不快」「質問がどれも失礼」と批判の声があがっている。
国土の3分の1が洪水により水没し、洪水から1年たった現在も洪水被害の影響で苦しむ人が大勢いるパキスタン。洪水が発生以降、蚊を媒介して感染するマラリア患者が急増し被災地の9人に1人が重度の栄養失調に陥っているという。さらに洪水によって家や仕事を失い貧困化が加速したことで、児童婚させる親も増加。
そして10日間に及ぶ現地取材で最後に倉田アナが話を聞いたのが、洪水で子どもも仕事も失ったアリさん一家。ここで倉田アナは、洪水の原因となる温暖化を作ってしまったのが日本を含め先進国だと話したうえで「そういうことに関して、怒りとか思うことないですか?」と質問し、アリさんは「あなた方のように裕福な人が食べられて私たちが食べられないのは正しくない。でもしょうがない」と返答した。
これに対し倉田アナが「これまで話をしてきて、アリさんが怒るとか訴えるとか、怒りをあらわにする場面があまり感じなくて。でもこういう状況になっていて怒りしかない。そういうもの(感情)がでないのはなぜですか?」と質問を重ねると、アリさんは「貧乏な男には怒る資格がない」と理由を説明し、「じゃぁどうしたらいいんですか?貧しい男は家族に何ができますか?貧困に立ち向かうにはどうすればいいんですか?どうやったら生きていけるっていうんですか?」と逆に質問。
しかし、倉田アナはすぐに答えることができず「お金を……かせぐ……。ご飯を食べさせる……ということにしかつきないのかなぁ」と言うのが精いっぱいで、アリさんから「私はいくつも質問に答えてきたのに、あなたは答えられないんですか?」と言われ思わず涙。逆にアリさんに涙をぬぐわれ励まされてしまったのだった。
このやり取りにネット上からは「この人が泣いて、お涙頂戴みたいな展開なの、非常に不快だわ」「メソメソ泣いた挙句被災者の現地の方に叱られて恥ずかしいと思えよ番組は」「だからなんで泣くの? 上の立場からの、なんて可哀想なの!っていうただそれだけの涙。日本に帰ったらすぐ忘れる涙」「質問内容が完全に煽ってるんだよな〜 普通そんな質問しないよ?? しかもすぐ泣いてるし どうせ、その場その場の涙なんだろ? そんなに泣くんだったらお前が着てる服と持ち物全て渡したら?」「質問がどれも失礼。本当その通り。貧しい国だから、見下して、感情がなくなった人たちに、この暮らしはどうか?とか、なんで感情がないの?とか、こんなの聞くのって、最低すぎる」と呆れの声が集まっている。
「今回の取材により、パキスタンの現状を知り自分たちに何ができるのかと考えた人も多かったようですが、切り取った部分が良くなかったのかもしれません。毎日を必死で生きている人たちを前にして、自分が質問に答えられないからと泣いてしまうアナウンサーの姿にイラっとした人が多かったようです」(週刊誌記者)
とはいえ、現地の災害専門家が「今回の洪水の原因は地球温暖化」「アメリカ・中国・インド、そしてあなた方日本。温室効果ガスを大量に排出してきたあなたたちに責任があるんです」と指摘していたように、遠くの問題ではなく自分たちの問題であると多くの人が知って考えるキッカケにはなったのではないだろうか。