第1世代アイドルから始まり、現在は第5世代が活躍しているが、サセン(=私生活まで追い回す過激なファン)被害は依然として残っている。
これまで様々な対策を講じられてきたが、明確な解決策は出ていない。しかし、今は多くのアイドルグループが法廷闘争に乗り出し、根絶のための戦いに身を投じている。
サセン関連で最も多い被害は、電話やメッセージだ。東方神起のチャンミンは最近、ある媒体でサセンに苦言を呈した。
電話被害
東方神起の人気を実感した瞬間を問われたチャンミンは、「ユンホとは会って話すが、その時は(携帯から)バッテリーが分離できていた時期だ。(ユンホから)電話がずっとかかってきたよ。知り合いの番号なら電話に出て。そうするうちに電話が続き、バッテリーが減ったので機種変更したが、バッテリーをカバンに4個も持ち歩いていた」と明らかにした。
続いて彼は「ファンに電話番号が露出されたためだと言った。電話番号を変えろと言ったら、変えてもすぐに“機種変更おめでとうございます”と連絡が来るというが、その話が私にはあまりにもショックだった。アイドルが簡単ではないと思った」とし、「通信会社の中にアクセス権がある職員たちも、東方神起ファンなのではないか。本当に悪いことだった。東方神起ファンに泥を塗る一人がいるが、それだけほとんどの人が東方神起ファンだったのだ」と話した。
そして最近では、SEVENTEENのホシがサセンの毒牙にかかっている。彼は昨年、ファン向けにライブ配信をしていたところ、サセンへの警告を飛ばしたことがある。
ホシはファンと疎通している途中、携帯電話にサセンからの電話がかかってくると「電話すればライブをしない。電話するな。反応するのもむかつく、マジで。発信者制限で電話しても通報し、告訴することができる。(相手が)幼いかもしれないので恐れて告訴しない」と明らかにした。
これに対して所属事務所は、アーティスト保護のため、サセンに対する厳重な警告をしたことがある。「SEVENTEENの私的空間に無断で侵入したり、空港の保安区域内でアーティストの私生活を侵害する行為が続いている。アーティストの私生活および人格権を侵害する行為をした場合、事前警告措置なしにSEVENTEEN関連のファン参加活動から除外することはもちろん、CCTV(監視カメラ)とモニタリングを通じた証拠収集等を通じて、法的措置を取る予定」と立場を明らかにした。
定番のストーカー
また、電話連絡を越えて、家や会社などスターの私的空間にまでついて回るストーキングもサセンの特徴の一つだ。KARAのギュリは昨年、「日本のサセンからストーキング被害に遭った」と告白。当時、彼女はSNS配信で「コンビニに来たが、あの人たちがずっと追いかけてくる」として状況を伝えたことがある。
公開された映像では、サセンファンと思われる人物がギュリを追いかけている姿が捉えられていた。ギュリは翌日、「ヨンジのこともすごく追いかけたそうだよ。あんな方たちはファンではない」と不快感を隠さなかった
NCTもデビュー以来、継続して熱狂的ファンとサセンに頭を悩ませているグループの一つだ。2022年にはヘチャンの自宅に無断侵入する重大な事件が発生したりもした。
家族も過ごす空間だったため、ヘチャンはもちろん、グループメンバーへの衝撃も非常に大きかった。この事件は検察の起訴へと繋がったが、当事者であるヘチャンが善処したため、刑事処罰は行われなかった。
そしてBTSも、もちろん被害を受けている。JUNG KOOKは連絡先や自宅住所まで暴露され、電話はもちろんのこと、家に訪ねてきたり、出前が送られてくるなどの被害を訴えたことがある。
Vもストーカーに苦しんだ者の一人だ。ソウル江南(カンナム)警察署は最近、同区内にあるVの家を訪れ、接近を試みた疑いで20代女性を立件している。警察は警備員の通報を受けて出動し、監視カメラなどを確認して被疑者を特定したという。
この女性は以前もV宅を訪れた“前科”があることが調査で判明。警察は、女性がVに婚姻届を渡した女性と同一人物なのかも捜査中だと明らかにした。
「結婚式にもいくよ」
このような蛮行にBIGHIT MUSICは、強力な法的措置で対抗。「ストーカー処罰法の疑いで告訴したことを案内したサセンに対しては、検察の捜査の結果、刑事処罰が下された。当社はアーティストの安全と私生活を脅かすサセン行為の深刻性を考慮し、より一層厳重な処罰を促すために嘆願書も提出した。また、数回にわたってアーティストの自宅を訪ねてきたサセンに対しては、マスコミが報道したようにストーキング処罰法違反・住居侵入などの疑いで警察に申告措置後の捜査が進行中だ。容疑者らに対してはいかなる合意や善処なしに、強硬かつ厳重に措置する」と伝えた。
そのほかにも最近、ジェジュンは20年間も続くサセン被害に苦痛を訴えた。彼はSNSで、タクシーを使って追ってくるサセンファンの蛮行に言及した。
ただ、苦言を呈するだけでなく、「時代が変わりました。昨日、車6台分のドライブレコーダー映像を収集し、今後もさらに集める予定だ。私生活と人間の苦痛を収集するあなたたちは大きな処罰を受けることを願う。“ジェジュンが結婚したら式場にも必ず伺います”という怖い一言を、今でもよく覚えています。しっかり守っていただいて懲役になってほしいです」と怒りをあらわにした。
このように、世代が変わってもサセンの存在は不滅のようだ。好きだという気持ちを武器に、スターたちを苦しませるサセンは、もはやファンではなく犯罪者だろう。
今や多くのアーティストが我慢せず、強力な処罰で対応に乗り出しており、後進への良い手本になれるか注目が集まる。
(記事提供=OSEN)