(テレ朝news)
歌舞伎俳優の尾上松也(38)、中村歌昇(34)、坂東巳之助(34)、中村米吉(30)ら9人が、2日、東京・浅草公会堂で、「新春浅草歌舞伎」(26日まで)の初日挨拶を行った。
歌舞伎界の次代を担う若手花形俳優が顔をそろえる同公演は、“若手歌舞伎俳優の登竜門”としても知られ、若手が大役に挑み、互いに切磋琢磨(せっさたくま)しながら経験を重ねていく成長・飛躍の場。2015年に主要出演者らが一新され、今年で10年目。松也、歌昇、巳之助、坂東新悟、中村種之助、米吉、中村隼人の7人は今回で「新春浅草歌舞伎」への出演は一区切りとなる。
松也は、「思い返せば10年前、私どもの世代に任せていただいた年の事は忘れません。その時もこうして皆さんの前でお話をして、全員が不安もありながら期待を込めて臨んでいました。この浅草でいろんな成長ができ、それぞれが歌舞伎以外の舞台や本興行にいっても浅草でやり遂げたという自信を持って務めることができました。成長させてくれた浅草歌舞伎を絶やすことなく、次の世代につなげないといけないという思いで10年間やってまいりました。いつも通り公演が出来る状態になり、浅草歌舞伎が復活できて、次の世代にバトンタッチできるのは一安心です」と明かし、「とは言え、いつも通り精いっぱい1カ月務めて。僕たちより若い世代が、僕たちが憧れたように、この浅草に憧れて成長しつないでいってくれることを願って、精進します。本当に10年間ありがとうございました」と思いを伝えた。
歌昇は「一部二部ともに出演者全員が出られるのは久しぶりですので、一生懸命務めていきたい」と意気込み。米吉は「私がこの浅草に出させていただいた最初の年が同じく辰(たつ)年で、12年経ったのかとすごく感慨深く思っています。また私が初舞台を踏んだのも同じく辰年で、一区切りも辰年と、縁があります。私自身は酉(とり)年なんですけどね(笑)。ですので、『立つ鳥、跡を濁さず』という気持ちで精いっぱい務めたいと思います」と話した。
なお、昨日1日、石川・能登で発生した地震のため、予定されていた鏡開きは中止された。



