「御宿かわせみ」平岩弓枝さん死去…「肝っ玉かあさん」など「茶の間のヒットメーカー」

「御宿かわせみ」平岩弓枝さん死去…「肝っ玉かあさん」など「茶の間のヒットメーカー」

平岩弓枝さん(東京・渋谷区の代々木八幡で、2010年10月撮影) 【読売新聞社】

(読売新聞)

 「御宿おんやどかわせみ」シリーズをはじめ、小説からテレビ・舞台の脚本まで多彩な活動で親しまれた作家の平岩弓枝(ひらいわ・ゆみえ)さんが9日、間質性肺炎で死去した。91歳だった。葬儀は近親者で済ませた。喪主は長女、小池三佳さん。

 東京・代々木八幡宮司のひとり娘として育ち、日本女子大国文科を卒業後、小説家を志し、戸川幸夫に師事。ついで長谷川伸の「新鷹会」に入会した。

 1959年、27歳の時に「鏨師たがねし」で直木賞を受賞。「女の顔」「午後の恋人」などの現代小説から、「かまくら三国志」などの歴史小説まで幅広く創作。91年には、大石内蔵助の妻の生涯を描いた「花影の花」で吉川英治文学賞を受けた。

 73年に始まった「御宿かわせみ」は、剣豪と宿屋の女主人を取り巻く庶民の哀歓や江戸の風情を季節感豊かに描いた。明治編の「新・御宿かわせみ」と合わせて累計発行部数は1800万部を超えた。

 87年からは田辺聖子さんとともに、女性初の直木賞選考委員も務めた。98年、「歴史・時代小説に独自の世界を確立した」として菊池寛賞。2008年、「西遊記」で毎日芸術賞を受賞した。

 戦後の歴代記録となった高視聴率を残した「肝っ玉かあさん」、「ありがとう」「旅路」などのテレビドラマや舞台の脚本も手がけ、「茶の間のヒットメーカー」と呼ばれた。NHK放送文化賞、菊田一夫演劇大賞も受けた。16年、文化勲章。

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