ピカピカの実の技を繰り出そうとする黄猿「フィギュアーツZERO ONE PIECE “三大将” ボルサリーノ -黄猿- 」(BANDAI SPIRITS) (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
(マグミクス)
謎に包まれた黄猿の意味深行動
「週刊少年ジャンプ」で連載中のマンガ『ONE PIECE』は、ファンによる考察も魅力のひとつとして上がる作品です。現在は「エッグヘッド編」に突入していますが、その最新章で「どっちつかずの正義」を掲げる海軍大将・黄猿の気になる行動が描かれました。今回は黄猿の気になる奇行について振り返ります。
※この記事は『ONE PIECE』の単行本未収録のネタバレ内容が含まれています。
「ピカピカの実」の能力者「黄猿」ことボルサリーノは「青キジ」クザンや、「赤犬」サカズキに比べて行動がはっきりしない描写が多く、まさに彼自身が掲げている「どっちつかずの正義」らしい行動が見受けられます。
それを代表するシーンとして挙げられるのが、シャボンディ諸島での初登場回です。原作52巻で黄猿は、天竜人を殴り飛ばした主人公・ルフィを捕まえるために出動します。この時、黄猿は麦わらの一味を圧倒しますが、すぐに捕まえようとはしませんでした。その結果、冥王・レイリーの助けと、当時の七武海バーソロミュー・くまの介入によって麦わらの一味を逃がす結果となります。
また「頂上戦争」でもエースを助けるために立ち向かってくるルフィに対し、捕まえることもなく遠くへ蹴り飛ばす様子が描かれていました。その蹴り飛ばした先に白ひげがおり、ルフィは命拾いをします。
さらに見逃せないのが、頂上戦争が行われているマリンフォードからルフィが逃げるシーンです。トラファルガー・ローの潜水艇で海に逃げたルフィに対して、「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」という光の弾丸を無差別に乱発する技を放ち、「これでまだ生きてたらァ…あいつらァ 運が良かったんだと、諦めるしかないねェ〜〜〜〜…!!」と、あえて追撃を諦めるようなセリフを発していました。
どの場面でも黄猿は確実に殺すような攻撃はせず、「ルフィを助けているのでは?」とも思えるような瞬間も描かれています。
そして、1100話では、「ルフィを助けている説」のヒントになりそうな場面がありました。海軍大将である黄猿が海賊のバーソロミュー・くまと接触をし、最終的にくまに加えてDr.ベガパンク、ジュエリー・ボニー、戦桃丸と、にこやかに食事をして踊っている場面が描かれていたのです。
敵対しているはずの者同士が食事をしている1100話を読んだ人からは、「みんなでピザ食べるシーンに涙出た」「ルフィを助けたり、くまと接触したりしている黄猿は結局どっちにつくの?」などのコメントがあがっていました。いろんな意味深な行動から、「実は革命軍に入っていてスパイをしている」「世界政府の方針に反発している」などの説もありますが、はたしてどうなるのでしょうか。
そして、最新1103話では、エッグヘッドに現れた五老星のジェイガルシア・サターン聖の謎の能力で、麦わらの一味やベガパンクたちが動けなくなっているなか、ギア5の反動で弱体化していたルフィに何者かが食料を与えた場面が描かれています。誰も気付かないうちにルフィのそばに大量の食糧が現れたため、「近くで倒れていた黄猿が光の速度で食糧を与えたんじゃないか」という考察も出てきました。
黄猿はその前にルフィの攻撃を食らい、がれきのなかに倒れこんでいましたが、ルフィにわざと負けて弱ったふりをしていた可能性もあります。1103話では、殺されそうになっているボニーを案じる姿も描かれており、「そろそろ黄猿が本当に世界政府を裏切るのでは」という意見も増えてきました。
サターン聖を直接攻撃はしていない以上、まだ海軍大将の立場を捨てられない事情もあるのかもしれません。今後どのような行動をとるのか、引き続き黄猿の動向に注目が集まります。