「天竜人?」「影の支配者?」
最終章に突入した『ONE PIECE(ワンピース)』では、ラスボスを予想する考察が相次いでいます。そして、そこには、必ずと言っていいほど赤髪海賊団の船長「シャンクス」があがりました。なぜ、シャンクスが「ラスボス候補」の常連になっているのでしょうか?
まず、シャンクスについて、不可解な言動が見られた代表的なシーンといえば、マリンフォード頂上戦争でしょう。シャンクスは戦争の終結させるために「この場はおれの顔を立てて貰おう」「白ひげ エース 2人の弔いはおれ達に任せて貰う」と発言しています。
この発言に対し、当時海軍の元帥であったセンゴクが「構わん!!! お前なら…いい赤髪…責任は私が取る」と答えていました。この流れは、明らかに不可解であり「なぜシャンクスは、海軍からの信用を得ているのか?」という疑問が生まれます。
そしてその謎は、「世界会議(レヴェリー)編」にて、さらに深まるのです。ここではシャンクスが、天竜人の最高位である「五老星」に、直談判するシーンが描かれました。海賊という身分であれば、踏み入ることさえ許されないその場所へ赴いており、さらに五老星のひとりからは「君だから時間を取った」とも言われます。
このあり得ない一件から、シャンクスには「天竜人説」が浮上し始めました。そこから注目されたのが、映画『ONE PIECE FILM RED』のとあるシーンです。五老星は、ウタをシャンクスの娘だと認識したうえで「あの娘がフィガーランドの血筋」と漏らしていました。
「フィガーランド」という名は、天竜人であり神の騎士団団長の「フィガーランド・ガーリング聖」の性と一致します。このことから、ウタの親であるはずのシャンクスがフィガーランドの血筋であると考えるのが自然であり、「天竜人」である説が有力視されるようになりました。
もし、シャンクスが神の騎士団であるガーリング聖の親族であるなら、海賊の身分を装って騎士団としての活動を続けている可能生も捨てきれません。
他にもシャンクスが「ゴムゴムの実」を世界政府の船から略奪した目的も不明のままとなっています。当時、「偉大なる航路(グランドライン)」で冒険していたはずのシャンクスがわざわざ「東の海(イーストブルー)」に、逆戻りして「ゴムゴムの実」を奪ったのはなぜだったのでしょうか?
第1054話にてシャンクスは、ルフィが「ニカ」の力を覚醒させたと知った際に、船員であるベン・ベックマンに「そろそろ獲りに行こうかひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」と語りかけています。
まるで「ニカ」の出現を待っていたようなこのセリフから「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」の獲得のためは、「ニカ」の出現が必要であり、シャンクスが「ゴムゴムの実」を略奪したのは「ニカ」の力を手に入れるためだったのかもしれません。
ところが「ゴムゴムの実」は、ルフィに食べられてしまっています。もし「ひとつなぎの大秘宝」を獲得するために「ニカ」の力が必要なのであれば、シャンクスにとってルフィは、無理やりにでも手中に納めておきたい存在のはずです。
このことからも、いつの日かシャンクスが「ニカ」の力を狙ってルフィと敵対する可能性も十分に考えられます。もしかすると、世界はすべてシャンクスの描いたシナリオ通りに進んでおり、「ラスボス」としてルフィの目の前に現れる日も近いのかもしれません。