NHK連続テレビ小説「ブギウギ」でヒロインの弟・花田六郎役で好演する俳優の黒崎煌代(21)が3日、都内で映画「さよなら ほやマン」(監督・脚本、庄司輝秋監督=公開中)の公開記念舞台あいさつに登場した。
同作は宮城県石巻の沖合に浮かぶ小さな島が舞台で、東日本大震災で両親を失い、漁師を目指すもうまくいかず、経済的に困窮する兄弟の物語。ラップグループ、MOROHAのアフロ(35)が主人公・阿部アキラを演じ、黒崎はその弟・シゲル役を務める。
朝ドラで注目を浴びる黒崎だが「(視聴される)順番だと『ブギウギ』ですが撮影としては、このほやマンが初めてだった」と語り、アフロとの共演を「うれしかった。同じ熱量でやれるかと思っていたが大丈夫でした」と笑った。
黒崎が演じるシゲルは、生まれつきの障がいに秘めた苦悩を抱えながらも、明るく生きる人間。難役に臨むにあたり「障がいを抱えているかいないのか、はざまの存在。役作りの時、たまたま自閉症の方が書いた本を読んでいて、事前に勉強した」と話し、メガホンを取った庄司監督も「黒崎くんが良いなと思ったのは、障がい者ではなく、シゲルを演じるようにスイッチが入ったこと」と評価していた。