<※以下、ネタバレ有>
宮藤官九郎氏がオリジナル脚本を手掛けるヒューマンコメディー。「池袋ウエストゲートパーク」「木更津キャッツアイ」の阿部&宮藤氏&磯山晶プロデューサーが「タイガー&ドラゴン」以来19年ぶりにタッグを組んだ。主人公は1986年(昭和61年)から2024年(令和6年)にタイムスリップしてしまった“昭和のダメおやじ”体育教師の小川市郎。彼の“不適切”な言動がコンプライアンスで縛られた令和の人々に考えるヒントを与える。
第9話は「分類しなきゃダメですか?」。社内報のインタビューに応じた犬島渚(仲里依紗)。その記事を読んだ後輩・杉山ひろ美(円井わん)が、渚の発言は自分に対しての「アウティング」(本人の了解を得ることなく、性自認や性的指向を公に暴露すること)かつ「マタニティハラスメント」だと、カウンセラーの小川市郎(阿部サダヲ)に相談。市郎から事情を聞いた渚は、特定の誰かについて話したわけじゃないとショックを受ける。秋津真彦(磯村勇斗)は社内モニターとして登録中のマッチングアプリで証券会社勤務の矢野恭子(守屋麗奈)とマッチ。待ち合わせのため、市郎とともに喫茶「SCANDAL」へ…という展開。
SCANDALには、昭和から令和に戻った向坂サカエ(吉田羊)の姿があった。井上昌和(三宅弘城)によると、スポンサーがタイムマシン事業から撤退。1回の運行に燃料費だけで数百万円がかかっていた。
渚が“杉山をいないものとして”シフトを組んだことが「プレ・マタニティハラスメント」(妊活中などに職場で受ける嫌がらせ)に該当。1カ月の休職となった。
ゴミの分別をめぐり、渚は近所の女性・並木(安藤聖)を注意し、揉め事。「そんなだからパワハラで訴えられるんですよ」。並木の心ない一言に、犬島ゆずる(古田新太)は憤怒。酸素ボンベを付けたまま「♪決めつけないで」と歌い、踊った。救急車で運ばれ、緊急入院したものの、一命を取り留めた。
渚のハラスメントはウェブニュースに。SCANDAL。渚は意気消沈している。
市郎「渚っち、今度の土曜日、お母さんに会いに行こう」
渚「また、お墓参り?」
市郎「ついでに美味いナポリタン、食わせてやる」
渚「え、最後の1回だよね」。
大学の研究室に残っていたタイムマシンの予備燃料。残りは1往復分。市郎は渚のために使うと決めた。
市郎と渚は耳抜きの準備。走り出したタイムマシンが消える――。
残る燃料は復路のみ。渚と昭和にいる向坂キヨシ(坂元愛登)は令和に戻れるのか。市郎と純子(河合優実)はどうなる?
SNS上には「次回最終回がつらい」「もう次週最終回か…既にロスが」「どうやって着地を決めるんでしょうかねぇ。見届けねばなぁ」などの声が上がった。
次回は15分拡大で最終回(第10話)「アップデートしなきゃダメですか?」(3月29日)が放送される。