<※以下、ネタバレ有>
宮藤官九郎氏がオリジナル脚本を手掛けるヒューマンコメディー。「池袋ウエストゲートパーク」「木更津キャッツアイ」の阿部&宮藤氏&磯山晶プロデューサーが「タイガー&ドラゴン」以来19年ぶりにタッグを組んだ。主人公は1986年(昭和61年)から2024年(令和6年)にタイムスリップしてしまった“昭和のダメおやじ”体育教師の小川市郎。彼の“不適切”な言動がコンプライアンスで縛られた令和の人々に考えるヒントを与える。
第5話は「隠しごとしちゃダメですか?」。犬島渚(仲里依紗)から「父親に会ってほしい」とホテルのラウンジに連れられた小川市郎(阿部サダヲ)は、犬島ゆずる(古田新太)と対面。ゆずるは何故か市郎のことを「おとうさん」と呼ぶ。市郎は「おとうさんはそっちだ」とイライラ。2人のやり取りに、渚は市郎に“ある写真”を送る。一方、昭和。向坂サカエ(吉田羊)は息子・キヨシ(坂元愛登)のクラスに不登校の生徒がいることを知る…という展開。
ついに昭和と令和の人物関係が明らかになった。
昭和パート。小川純子(河合優実)は大学に現役合格。ディスコの黒服・犬島ゆずる(錦戸亮→令和:古田新太)と知り合い、結婚へ。おなかには赤ちゃんの渚(→令和:仲里依紗)がいたものの、市郎は認めない。ゆずるは地元の神戸に戻り、家業の仕立屋「テーラー犬島」を継いだ。
令和パート。渚が自分の孫、ゆずるが義理の息子だと知った市郎。ある土曜、ゆずるから「背広、仕立てます」とハガキが届く。市郎は練馬に移った「テーラーINUSHIMA」に出向く。
店内には、市郎が幼い渚を抱く写真。日付は1995年1月16日。ゆずるを認めず、渚も抱かなかった市郎だが、神戸の「テーラー犬島」に足を運んでいた。
記念の1着目。不慣れと極度の緊張からゆずるは採寸に時間がかかり、市郎は終電を逃す。純子、ゆずると3人、居酒屋で朝まで時間をつぶした。
令和のゆずるは「申し訳ありませんでした。私がモタモタしないで採寸していれば、お義父さんも純子も助かったんです」と頭を下げた。
86年から9年後、薄々気づいていた自分と純子に待ち受ける運命をはっきりと知った市郎。ゆずるが神戸から練馬に持ってきていた背広を“29年越し”で着る。裏地には「小川市郎」の刺繍――。
初回(1月26日)から爆笑に次ぐ爆笑を誘ってきたが、ドラマ中盤、まさかとも言える号泣展開となった。
SNS上には「え、待って。純子ちゃんだけでなく小川さんも」「え、まさかの展開(涙)」「純子は予想できていたけど、まさか一郎さんまでもか…」「今回は涙案件」「時を超えて背広をお義父さんに(泣)」「今日は感動回じゃないか。時間を超えて背広って泣けるわ」などの声が上がった。