18日放送されたTBS系日曜劇場「さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜」に、1973年の金井克子のヒット曲「他人の関係」が登場し、SNSで反響を呼んでいる。
同日の放送では、閉館する晴見市のあおぞら文化ホールで夏目(西島秀俊)が指揮する晴見フィルによるさよならコンサートが催された。演目はカルメン組曲。並行して市役所勤めで夏目とは距離を置く娘の響(芦田愛菜)が、ホール通い常連の富子(白石加代子)から、タイトルを忘れた歌の一部メロディーと歌詞を手がかりに曲を特定できないか相談されるというサブストーリーが進行した。
響らはカルメンの「ハバネラ」ではと推測したが、富子は「それではない」。その後、突き止めたのが「他人の関係」だった。
73年のNHK紅白歌合戦でも歌われた「他人の関係」。方角を示すような腕の動き、「パッパッパヤッパ〜」を繰り返すスキャットから、一度聴いたら忘れられない印象的なイントロなどが人々をひきつけた。CMに使われ、2009年には中森明菜が昭和歌謡のカバーアルバムで歌い、14年のドラマ「昼顔」では一青窈によるカバーバージョンが流れた。
今回、オーケストラが主役のドラマで昭和歌謡の名曲登場に「まさかの金井克子」「お蔭様で久々に思いだしました」といった懐かしさや驚きの反応などがX(旧ツイッター)で発信された。金井についても「改めてかっこいいな」と再認識する声も寄せられた。
夏目は響から距離を置かれた上、妻(石田ゆり子)とは離婚危機。「他人の関係」は夏目家の行く末の暗示なのか、曲名探しに関わった響と同僚職員・森(宮沢氷魚)の間に歌詞にあるような微妙な男女関係が生じることを示唆するのか。ドラマの「オチ」としても注目された。