毎熊克哉「腹くくらなきゃ」藤原季節初主演映画「東京ランドマーク」自主配給した裏の覚悟

毎熊克哉「腹くくらなきゃ」藤原季節初主演映画「東京ランドマーク」自主配給した裏の覚悟

映画「東京ランドマーク」舞台あいさつ付特別上映会
に登壇した毎熊克哉(左)と林知亜季監督(撮影・村上幸将)

(日刊スポーツ)

藤原季節(31)の初主演映画「東京ランドマーク」(林知亜季監督)の舞台あいさつ付き特別上映会が2日、東京・新宿ケイズシネマで行われた。製作を手がけたユニット「Engawa Films Projiect」メンバーの毎熊克哉(37)が、製作から自らの手で自主配給まで手がけた裏の思いを明かした。

「東京ランドマーク」は、毎熊と柾賢志(39)佐藤考哲(39)の俳優3人と林知亜季監督(40)が2008年(平20)に結成した「Engawa Films Projiect」の第1回長編作品。18年に撮影しながら、藤原が23年9月に東京・テアトル新宿で開催したデビュー10周年記念特集上映で初公開されるまで未発表で、藤原の幻の初主演作と言われた。今回、上映するにあたり「Engawa Films Projiect」が上映する映画館と上映に向けた交渉をし、自主配給して上映までこぎ着けた。

毎熊は「脚本の執筆時期から数えると、6年越しの上映になっています。ここに今、立っているメンバーは付き合いが長くて、個人的距離感の映画になっています」と映画を評した。その上で「出演者でもない僕が、なぜここに立っているかというと…端から応援、広げる立場でかかわらせていただいて」と、製作の経緯とと自らの立ち位置を説明。「自主配給でやらせてもらって…と言いながら、配給なんてやったことがない。『季節が主演の映画を、なぜ手伝っている?』と聞かれ、自分が作った映画だと思った時に、プロジェクトと言うからには、もう1段階、腹をくくらなきゃと思った」と自主配給した裏側の思い、覚悟を吐露した。

毎熊は、放送中のNHK大河ドラマ「光る君へ」(日曜午後8時)の直秀役、テレビ東京系ドラマ「好きなオトコと別れたい」(水曜深夜0時30分)の黒川浩次役など話題作、人気作で主要キャストを務め、多忙を極める。それでも、あくまで「東京ランドマーク」では裏方となって製作、公開に粉骨砕身、取り組んできた。佐藤が「出ていないのに一番、裏で動き回っているのが毎熊だったりする。撮影があるのに、夜中まで各所に連絡をしたり」と補足説明した。

すると、毎熊は「友達だけでは無理」と口にした。その上で「作品の魅力がないと、それぞれ仕事があるわけで。何とも言えない、人の心にグッとくる瞬間が、たくさんちりばめられている作品。作品に魅力があるから。季節と真司の作り上げたもののおかげ」と、出演した藤原と、この日が誕生日だった義山真司(32)に感謝。「広めて見てもらうために、今日を始めとして、みんなで活動していきたい」と訴えた。

「東京ランドマーク」は、藤原演じるアルバイトしながら東京で淡々と1人暮らしをする25歳の楠稔と、義山演じる稔と同い年でニートのタケこと小田岳広の日々を描いた。タケは、稔が家出した未成年の桜子をかくまっていたことを知り、桜子を早く家に帰そうとするが、桜子は帰るそぶりを見せない。稔が桜子をかくまう理由は何なのか、そしてなぜ桜子は家出をしてのか…3人の不思議な関係が始まる物語。

出演した藤原と義山も、20歳の時に新宿歌舞伎町の劇場で出会った同い年の友人で、25歳だった18年にダブル主演の映画を作ろうと、林監督と3人で企画をスタート。ドキュメンタリー制作者でもある同監督に関係性や生い立ち、家族関係などを話し、2人を当て書きする形でフィクションの物語を作った。

藤原は舞台あいさつの最後に「この映画は、僕ら2人の物語に、桜子という女の子がポンと飛び込んできて始まる。その3人が過ごした時間は、たった数日間でしかなくて…」と作品の概要を説明。その上で「でも、数日間の記憶って多分、残ると思う。出会いで人生に劇的な変化がなかったり、大きな成功をつかめたり、ということがなくても、たった短い時間が、この先の長い人生を支えてくれることって、あると僕は思う」と熱く語った。そして「ゴールデンウイークの夜遅い時間に、皆さんが映画館まで足を運んで、この映画と出会い、帰っていく。明日から日常が始まっていくけど、この記憶が、いつか皆さんの支えになると思っていて」と「東京ランドマーク」が、観客の人生と地続きになり得る映画だと強調した。【村上幸将】

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