今回の総集編では、『ちゅらさん』を3本シリーズで再構成。八重山諸島小浜島で育ったヒロイン・古波蔵恵理(国仲涼子)が那覇へ移り住み、やがて上京して看護師を目指す物語。沖縄の“おばぁ”やあったかい家族、東京で一緒に暮らす「一風館」の住人たちに見守られ、成長する姿を描く。
<国仲涼子のコメント>
『ちゅらさん』は、20年も経ってるとは感じられないほど、今でも私にとって身近な作品です。沖縄を題材にした作品という事もあり、沖縄出身である私にとって、改めて沖縄の素晴らしさを感じ、それを観ている方に伝えたい! という思いで演じてました。
オーディション合格の連絡は、最終オーディションから2ヶ月以上経っていたのもあり、てっきり落ちていたのかと思っていました。事務所から連絡あり「次の日にNHKでヒロイン発表があります。家族にも言わないように!」と。「え? どういうこと?」と半信半疑で臨んだヒロイン発表は、緊張というより夢なんじゃないか。という気持ちでした。実感してきたのは、ヒロイン発表後に台本をいただいた時でした。
私から見て恵里は、沖縄の太陽の様な存在! 明るく前向きでクヨクヨしない。嫌なことも自然に吹き飛ばせちゃう、周りを元気にしてくれる。私も恵里と個人的にお友達だったら? とよく思ってました!
『ちゅらさん』で特に思い出のシーンは、大都会の東京で小さい頃から好きだった文也君と新宿ですれ違うところ。そして、沖縄小浜島のガジュマルの木の下でプロポーズされるところです。プロポーズのシーンはプロポーズを受けたあとの恵里の気持ちがなかなか私の中で整理ができず、すごく時間をかけて撮影したのを覚えています。
撮影中での思い出のエピソードは、恵里が家族に内緒で東京へ旅立つシーンの撮影です。内緒にしてたはずが、家族には全部知られておりカバンの中から父の録音メッセージを聞いて涙する。という『ちゅらさん』の撮影ではじめての泣きのシーンでなかなか泣くことができず、監督、スタッフの皆さんにすごく時間をかけさせてしまいました。
この時の泣けなかった撮影時のことは、20年経った今でも泣くシーンの撮影で必ず思い出します。共演者の皆さんとは10ヶ月撮影してきたので本当の家族のようでした。丸テーブルを囲んで食事する家族のシーンでは、みんなおしゃべりに夢中で監督に怒られたことも何度もあります。
おばぁ(平良とみ)は、私の体調のことを気にかけてくださって『しっかりご飯たべなさいよ!』とお声をかけてくれてました。
沖縄の魅力はたくさんあります! 気候、食べ物、人柄。そして何よりおばぉの偉大さ! 長く生きているおじぃ、おばぁの話はとても重要だと、沖縄で生まれ育って学んだことです。
「いちゃりばちょーでー」は、一度会えば、みな兄弟! という意味。沖縄のことばで私が好きな言葉です。『ちゅらさん総集編』をご覧になれば、沖縄の魅力が満載で絶対沖縄へ行きたい! と思うはず! 愛があふれた作品なので、何度でも観て欲しいと思います。お楽しみに!