岸井ゆきの“和宮”、志田彩良“家茂”を思って泣く姿に涙腺崩壊「幸せな時が一瞬すぎる」<大奥 Season2>

男女が逆転した江戸の世界を描く、ドラマ10「大奥 Season2」(毎週火曜夜10:00-10:45、NHK総合)の“幕末編”、第20回が12月5日に放送。第20回は、新しい家族の形を築いた家茂(志田彩良)と和宮(岸井ゆきの)に突然の別れが訪れる。互いを思い泣く姿にX(旧Twitter)では、「つらすぎる」という声があふれ、「#大奥リアタイ」がトレンド入りを果たした。(以下、ネタバレを含みます)

■「大奥 Season2」“幕末編”を紹介

よしながふみの同名コミックをドラマ化した作品。3代将軍・家光の時代から幕末・大政奉還に至るまで、男女が逆転した江戸のパラレルワールドを舞台に、ジェンダー、権力、病など、現代社会が直面する課題を描く。

2023年1月期に放送されたドラマ10「大奥」(NHK総合)のシーズン2作目となる今作は、8代将軍・徳川吉宗の死よりおよそ20年後の物語。「この国から赤面(あかづら)を駆逐してほしい」という吉宗の遺志を引き継いだ若き医師たちは、理不尽な権力や悪にも抗いながら謎の疫病「赤面疱瘡(ほうそう)撲滅の道」を地道に切り拓いていった。

その結果、男子の数は増え始め、ついには150年ぶりに男将軍が誕生するまでの世へと紡がれていった。“幕末編”では、世のかじを男性が取るようになってから、世は再び乱れ始め、女将軍が復活。

そして、開国、攘夷、大政奉還、江戸城無血開城と時代は大きく突き進んでいき、徳川という時代の幕引き、ついには“大奥”の終焉を迎える。“幕末編”は“医療編”に続き、初めて映像化される。脚本は森下佳子が手掛ける。

■心を通わせる和宮と家茂に別れが…第20回のあらすじ

弟の身代わりとして降嫁した成り行きを家茂に打ち明けた和宮。予想に反して好意的に受け止め感嘆する家茂に拍子抜けした和宮だったが、人の心に寄り添える家茂の思慮深さに触れ、次第に心が解きほぐれていく。

慶喜(大東駿介)から上洛を頼まれた家茂は、勝(味方良介)の助言を元に帝(茂山逸平)に直接、開国の意図を伝え説得しようと試みる。やがて和宮が総触れに現れるようになり、大奥内が落ち着きを取り戻してきた頃、京に残した息子を心配する観行院(平岩紙)が取り乱す。

第20回では、家茂と和宮の距離が近づき、互いを思い合う様子が描かれた。さらに、天璋院(福士蒼汰)や瀧山(古川雄大)も知らない和宮の秘密を共有するなど、どんどん仲の深まる家茂と和宮。

しかし、そんな2人に突然の別れが訪れる。家茂は病に倒れ、「帰りたい」と泣きながら、大阪城で最期を迎えることになってしまう。

■家茂と和宮のほっこりするやりとり

上洛した家茂が、帝に開国の意図を伝え説得する際、助言をしたのは勝だけではなかった。和宮も家茂に男のなりでいけという助言をしていたのだ。

そのおかげで、説得がうまくいったという家茂に、和宮はどこかうれしそうな様子。続けて、和宮が“おめしもん”にはどこか不思議な力があると告げると、家茂はあることを思い付く。

それは、和宮は江戸風の、家茂は京風の着物を着るということだった。どうして江戸風の装いなのかと不思議そうにしていた和宮だが、にこにこと話を続ける家茂の思考が読めたのか、“とりかえばえ”をして甘いものをたくさん食べるのかと問う。

すると、家茂はうれしそうに楽しそうではないですかとさらににこにこと笑った。その仲むつまじい家茂と和宮のやりとりにほっこりし、必ず実現してほしいと願わずにはいられなかった。

■すでに誰よりも夫婦だった家茂と和宮

自分との未来を話してくれる家茂に和宮は複雑そうな表情を浮かべる。家茂との生活は幸せにあふれていたが、母親のためにも、家茂のためにも、自分が京に帰り、本物の和宮に江戸に来てもらうことがいいのではないかと提案する。

自分で提案をしていながら、どんどん表情の曇る和宮の前に、家茂は手紙を差し出す。それは、帝が直筆で書いた手紙であり、江戸に居る和宮は帝の妹宮であるという内容が書かれていた。

家茂は、和宮と一緒に居たい一心で手紙をもらってきたのに、自分の気持ちは和宮には伝わらないのかと訴え、涙を浮かべる。そんな家茂の気持ちは痛いほど和宮に伝わっていた。だからこそ、家茂のために自分ができることは、京へ帰ることだと話をしたのだろう。

女性であるが故に、家茂に子どもを産ませてあげることもできず、本物の夫婦にはなれない、自分が本物の和宮であればよかったのにと何度考えを巡らせたことだろう。

そんな和宮の思いも全部受け止め、なんとかすると力強く告げる家茂。家茂の固い決意を聞き、後悔しないのかと告げ、家茂を信じた和宮。そこには誰がなんと言おうと、互いを慕う夫婦が存在していた。

■互いを思い合う2人に涙

このまま幸せの時が続くと思ったが、そうはいかないのが大奥なのだ。再度、上洛することが決まった家茂は、病に倒れ、宮様に会いたい、大奥に帰りたいと言葉を残し、大阪城で最期を迎えてしまった。

いなかないでほしい、ここに居てほしいと必死に止めていた和宮は、家茂の最後の言葉と様子を能登(中村アン)から聞き、静かに涙を流す。家茂が求めた着物に包まれながら、家茂の死を嘆き悲しむ姿に涙腺が止まらなかった。

互いを思い泣く家茂と和宮。2人の突然すぎる別れに、Xでは、「しんどい」「幸せな時が一瞬すぎる」「ティッシュが追いつかん」という声があふれた。その一方で、和宮を演じる岸井の演技を絶賛する声が多く上がり、「#岸井ゆきの」がトレンド入りを果たした。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

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