太田光 自民・河野太郎氏に中継インタビューもモヤモヤ 「俺の言い方が…ちょっと伝わんないような感じ」

 お笑いコンビ「爆笑問題」の太田光(57)が10日、TBS系選挙特番「選挙の日2022私たちの明日」(後8・00)に出演。元防衛大臣で自民党の河野太郎広報本部長(59)に中継インタビューを行った。

 日本の防衛費増額について、河野氏は「増やさざるを得ないと思っております。一つは自衛隊員の待遇改善は待ったなしと思います。暑い中で宿舎のエアコンの利用制限があるというようなことに始まって、自衛隊の隊員の待遇改善、さらに継戦能力を高めるために弾薬とか部品、消耗品というストックを増やすということはやらざるを得ない。問題は、これからの世の中の戦い方がどうなるかということをしっかり見極めていかなければならない。必要なところに投資をする、何に投資をするのかその議論はしっかりやっていかないといけない」と述べた。

 太田は「河野さんの言い方はすごく漠然としている。はっきりとしているのは高市さんの方で。2%っていうのはGDP比2%に意味があるんだと。それだけの覚悟をしていると、数字がそのままメッセージなんだと言っている。岸田さんは積み重なった上で2%になるかもしれないという2つの意見が党内で分かれたまま選挙に突入したと思う。こういうことをやってると自民党は国民の信頼を失っていくんじゃないかという気もしている」と指摘した。

 河野氏は「1990年というのが当初予算、赤字国債を出さずに組んだ最後の年だったと思いますが、その時の当初予算の規模が66兆円。現在のコロナの予備費を除くと102兆円。32年間で36兆円予算が増えていますが、36兆円のうち24兆円は社会保障費、10兆円は国債費。それでもう34兆円です。残り2兆円のうち1兆円は地方交付税が増えている。社会保障以外の一般歳出はこの30年あまりで1兆円しか増えていないんです。そういう中で5兆円の防衛費用を2倍にする。それは目標として掛け声はいいですけど、実際にその金をどこから調達してくるのかはきっちり詰めなければならない」とした。

 太田は「自民党の大義名分を言っている。GDP比2%ありきなのか、それとも重ねていった上で2%なのか。首相と政調会長で意見が違う状態は不自然ではないかと思う。一本化しないのは国民に対して不親切なんじゃないかと思うんですね。戦略かもしれないけれど、それを続けて行くとやがて信頼は失われるのではないか」と、GDP比2%という数字が周辺国への圧力になるのではと指摘。河野氏は「日本の財政状況は諸外国もみんな認識している。そういう中で何をどう実際に積み上げられるのかというのはしっかり議論していかなければならないと思っている」と述べるにとどめた。

 また、太田は「核の最終処分場」について「北海道の2つの町、村だけが議論している状態。エネルギー保証で守ると小さな村と町が議論している。だが、パンフレットには一行も出てこない。無責任じゃないか」とさらなるアピールが必要なのではと疑問を投げかけた。

 河野氏は「最終処分場が必要なのはおっしゃるとおり。どこにするかはしっかり議論して、地元の皆さんのご理解もいただいた上で決めなければならないところ。政府としても与党としても地元の理解を得ながら候補地を選んでいって、10万年という長さに耐えられるのかどうかということもしっかり議論しないといけない。いたずらにワーワー議論しても、それぞれの地域のご納得をいただけるとは思えない。今は議論する段階ではなくて、きちんと調べて適地であるかどうかという結論をまず得ることが大事。調査の結果を見た上で、そこが本当に適地なのかどうか、そこを判断した上で議論しなければ。まだ下がどうなってるかわからないのに、何を議論しようというんですか?今は議論が始まってるんではなく、調査が始まっているということです」とぶ然とした表情を浮かべながらも淡々と述べた。

 そのままタイムアップとなり、太田は「俺の言い方が…ちょっと伝わんないような感じがしたんだけど…」と不完全燃焼の様子。司会の石井亮次アナも「伝わってるようで、伝わってないようで、伝わってるようで、伝わってないようで…」と苦笑しながらフォローしていた。

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