ジェーン・カンピオン監督(68)が、ネットフリックスが会員数の減少を受け、作品をより厳しい目で選ぶようになるのではと心配しているのという。同社のウエスタン映画『パワー・オブ・ザ・ドッグ』(2021年)でメガホンをとり、高い評価を得たカンピオン監督。20万人以上の会員を失ったことを受け、同社が映画に対するアプローチを変えることで、他の監督たちがチャンスを得られないのではと懸念を抱いているという。
BBCとのインタビューで、カンピオン監督は「他のプロジェクトに対してもっとえり好みするように絶対になると思うわ。無名の製作者でリスクをとらないのは残念なこと」と語った。
しかし不安定な世相であっても、カンピオン監督自身には映画製作の実績があるので、ネットフリックスが自分の作品に投資をすることには自信があるとして「私が何かやりたい場合、それはそんなに大変なことではないわ。彼らとはとても信頼がおける良い関係を築いたから」と続けた。
またカンピオン監督は、同社から映画製作費3000万ドル(約42億円)をオファーされたという噂は否定したものの、ストリーミングサービス大手の同社のサポートなしでは、映画を作ることはできなかっただろうと明かした。
「そんな沢山の金額はオファーされてないわ。それぐらいだったらよかったけど」
「近い金額はオファーされた。他にも幾つかの人が興味を持ってくれたけれど、予算を組んでみたら唯一その金額に近い数字を出したのがネットフリックスだった」
今年のアカデミー賞で同作品は12の賞にノミネートされていたものの、監督賞を受賞したのみにとどまったが、『コーダ あいのうた』が最高賞である作品賞に輝いたことに関しては「アカデミー賞では『コーダ あいのうた』が人々の心を捉えたと映った。皆が理解しやすい映画でしょ。それが結果。私は彼らが受賞したことにハッピーよ」と語っている。
(BANG Media International/よろず〜ニュース)