『ワンピース』黄猿は海軍を去るのか? サングラスの奥に隠された本音を探る

『ワンピース』黄猿は海軍を去るのか? サングラスの奥に隠された本音を探る

最新の連載で少しだけ過去が明らかになった黄猿。画像は「Portrait.Of.Pirates ワンピースシリーズ NEO-DX 海軍本部大将 黄猿【ボルサリーノ】」(メガハウス)

(マグミクス)

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ホントは気さくで頼りになる兄貴

※この記事には単行本『ONE PIECE(ワンピース)』107巻以降の内容を含みます。

 海軍大将のひとりである”黄猿”ボルサリーノは、師匠であるゼファー(映画『ONE PIECE FILM Z』)を手にかけ、長年の友ともいえるベガパンクの抹殺まで命じられました。それだけでなく、ベガパンクのボティーガードをしていた弟子の戦桃丸まで抹殺指令の犠牲となり、彼が掲げる「どっちつかずの正義」は限界に近づいているように見えます。これまでの出来事や彼のモデルとなった人物が登場する映画をふまえて、黄猿の本音と今後について考えてみましょう。

●もはや「どっちつかず」ではいられない

 海軍三大将はそれぞれに異なる正義を掲げていました。”赤犬”サカズキの「徹底的な正義」と”青キジ”クザンの「だらけきった正義」、その中間にあるといえるのが”黄猿”ボルサリーノの「どっちつかずの正義」です。しかし天竜人の横暴を止められず、命じられるままに虐殺行為までしている海軍に正義を名乗る資格があるのでしょうか。

 サカズキのように「悪い海賊」から一般人を守るには、虐殺すらも必要な犠牲と割り切って現状維持に努めるか、海軍を見限ってクザンのように海賊に身を投じるか。天竜人の命令に従って、親友まで手にかけなければならないとなると、あまりにも支払う犠牲が大きすぎて、もはや「どっちつかず」でいることは難しい状況に思えます。

●最初から世界政府に忠誠を誓っていなかったのかも

 もともと黄猿の行動には、その実力と結果に整合性が取れないところがありました。シャボンディ諸島やマリンフォードで、一度ならず二度までもルフィらを取り逃がしているからです。

 マリンフォードでは武装色の覇気を使えなかったルフィを仲間に向かって「優しく」蹴り飛ばし、精密射撃ができるにもかかわらず、ルフィを乗せて逃げる潜水艦に向かって「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」を乱射してすべて外しています。これまでに描写された黄猿の実力からして、手を抜いているように見えても不思議ではないでしょう。

 そこで考えられるのが黄猿の裏切り、もしくはサボタージュです。もしも黄猿が命令に忠実なふりをしながらルフィを意図的に見逃していたとしたら、かなり前から黄猿の心は海軍になく、世界政府に反旗を翻すルフィに希望をつないでいたと考えられます。

 あるいは世界政府に忠誠を尽くすでもなく、海賊(ルフィ)に味方するわけでもなく、決断を迫られるときが来るまで「どっちつかず」の姿勢を保っているつもりだったのかもしれません。

『トラック野郎一番星』に登場したボルサリーノ2はこれだ! 画像は「1/32 バリューデコトラシリーズ SP くにえ慕情(深箱ダンプ)プラモデル」(青島文化教材社)

黄猿のモデルから行動を予想する

『ONE PIEC』57巻のSBSで明記されているように、黄猿は田中邦衛さんがモデルです。ボルサリーノという名前は1975年に公開された映画『トラック野郎・爆走一番星』に登場する「ボルサリーノ2(ツー)」に由来すると思われます。

 末尾に番号がついていることもあり、おおよそ人名とは思えませんが、これは通称です。作中に登場するトラック野郎たちは「一番星」や「ジョナサン」など、自分の愛車につけた名前で呼び合っているのです。末尾のナンバーは初代「ボルサリーノ」が事故で廃車になったことを意味し、ボルサリーノという名前自体はアラン・ドロンとジャン=ポール・ベルモンド主演の犯罪映画『ボルサリーノ』に由来すると思われます。

 田中邦衛さんが演じる「ボルサリーノ2」は細身のストライプのスーツを身にまとい、手袋をはめ、サングラスを着用しています。まさに黄猿を彷彿させるルックスで、主役の菅原文太さんが演じる「一番星」と対立して、派手なケンカやレースを繰り広げました。

 しかし映画のラストで「ボルサリーノ2」はスピード違反でパトカーに追われている「一番星」を助けます。助けを求める「一番星」の無線に応えた「ボルサリーノ2」は追跡中のパトカーと「一番星」の間に割って入り、妨害運転をして「一番星」を逃しました。

「ボルサリーノ2」は和解した後も「浪花節は性に合わない」とうそぶいて、決して馴れ合うことはありません。本当は人情に篤いけれどサングラスで本音を隠し、ひょうひょうとした態度を見せる「ボルサリーノ2」と黄猿の人物像にはかなりの共通点があるようです。

 もしも『ONE PIECE』の黄猿がモデルとなった『トラック野郎・爆走一番星』の展開をなぞるなら、彼は最終的にルフィの味方になるでしょう。そして海軍を去りつつも、海賊にはならない道、もしかしたらベガパンクらと革命軍に参加するかもしれません。海軍でも海賊でもない第三の道こそ「どっちつかずの正義」を掲げるボルサリーノにはふさわしいのではないでしょうか。

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