本作は、恋も夢も忘れ、ブラック企業で懸命に働く“幸せ迷子のズタボロ女子”の主人公が、最高の自分に生まれ変わろうとする、大逆転ラブストーリーだ。
■気合十分に初出社する海
新卒からブラックに働いてきた制作会社から、新進気鋭のコスメベンチャー企業のANIMAL BEAUTYに入社することとなった主人公の鹿森海(鈴木愛理)は、気合十分に初出社し、マーケティング部に配属となるが、入社初っ端から、朝食を食べながら、新しいアイデアをブレストする「ブレックファーストミーティング」に参加すると、社員たちが交わしあうコスメ用語や、次々と生まれてくるアイデアに圧倒される。副代表の醍醐悟(猪塚健太)は、海を信用しきっていない様子で、「試用期間は1か月。1か月後に正式に採用か、判断します」と言い放つ。
いち早く会社に貢献しようと、持ち前の“ド根性”で、寝る間も惜しみコスメの知識を勉強し、始発出社する海の目元には深いクマができてしまう。
海が、ANIMAL BEAUTYに入社する手助けをした年下カメラマンの長嶺風緒(本田響矢)は、そんな海の姿を見かね、行きつけのラーメン店に誘い出す。早く会社に慣れようと必死にがんばる海に、「寝てないやつの厚化粧より、寝てるやつのすっぴんのほうがきれいだからね」と心配の意味もこめて言うと、気恥ずかしさもあるのか、海は「20代なんて、一瞬なんだからね!」と言い返し、風緒の餃子を奪いあうなど、ふたりは少しずつ仲を深めていく。
■大型配信イベントに向け、準備に追われる海
ANIMAL BEAUTYでは、新作のコスメボックスの発売を記念した大型配信イベントに向け、準備に追われている。海も、指導社員の谷口ゆか(小西桜子)とともに準備にほん走する。メイクが得意なゆかの助けも借り、イベントへの参加をしぶっていた有名コスメインフルエンサーの美山エリン(牛江桃子/ももち)の口説き落としに成功し、準備万端でイベント当日を迎える。
しかし、イベント開始直前に、コスメボックスが美山エリンと、ヘア・メイクアップアーティストでインフルエンサーの小田切ヒロ(小田切ヒロ)のもとに届いていないというトラブルが発生する。誰もがあきらめモードのなか、海は、とっさにイベント会場にあったコスメボックスを小田切のもとに届けに走り出す。海はヒールを脱ぎ捨て、髪もふり乱し、必死に街中を全力疾走し、小田切のもとに、なんとかコスメボックスを届け切るが、メイクは汗で落ち、ボロボロとなる。あまりのズタボロ姿に小田切も、「ゾンビみたいじゃない!」とツッコみ、ライブ配信でズタボロ姿を世にさらされてしまう。
イベントは無事に大成功を収めたが、ボロボロメイクのズタボロ姿にコメントが殺到し、海は落ちこむ。その海を心配し、電話をかけた風緒は、元気のない声を聴き、海のもとへ向かう。しかし、海のもとに駆けつけたのは、ANIMAL BEAUTYの年上社長の榊圭祐(白洲迅)で、海を迎えにきた圭祐は、海の落ちたマスカラをぬぐい、「きれいだよ」と声をかけ、ねぎらう。ちょうどそこへ、風緒も駆けつけるが、ふたりの様子をみた風緒は、声をかけずに引き返してしまう。
再びズタボロになりながらも、イベントの成功に一役買った海は、ANIMAL BEAUTYに正式採用となるのかを見届けることができる。