NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」で1日、入院した雪衣(多岐川裕美)が夫・勇(目黒祐樹)にみとられる場面が放送された。一瞬映し出された夜空で「アルデバラン」が“回収”された。
雪衣は病室に駆けつけたるい(深津絵里)に安子(上白石萌音)への複雑な思い、自ら言葉でるいと安子の親子が離れ離れになってしまったことへの後悔を語った。るいは雪衣に「もう自分を責めんといてください。みんな、間違うんです」と赦(ゆる)しの言葉を語りかける。その後、雪衣は勇にみとられながら穏やかに世を去った。
ナレーションでは「雪衣と勇は2人一緒に連続テレビ小説を見ました。ミュージカル調のこのドラマ『見上げてごらん 夜の星を』と歌ったその夜に、雪衣は空へと旅立ちました」と説明。ここで一瞬映し出された夜空に輝いていたのはおうし座の一等星「アルデバラン」だった。
「カムカムエヴリバディ」の公式ツイッターは「雪衣さんが旅立った日、夜空に輝いていたのは…#アルデバランだったそうです。」と説明。「オリオン座の右上の方で赤く輝く星、それがアルデバランです。昴も目印になります。星空を見上げながら、大切な人を思うのもいいですね。」とした。劇中の夜空には画面左下にオリオン座の三つ星も見える。
「アルデバラン」はAIが歌う「カムカム−」のオープニング曲のタイトルでもある。歌い出しが「君とわたしは仲良くなれるかな この世界が終わるその前に」ということもあり、視聴者は「雪衣さんもるいや安子と仲良くしたかったんだね、、、」と雪衣の安子への思いと重ね合わせていた。一瞬だけ映る夜空のアルデバランで主題歌のタイトルを回収するという細かさに「演出が深過ぎる…」「アルデバランも雪衣さんの言葉みたいで涙が止まらない。」と思いをはせていた。