俳優、間宮祥太朗(29)が28日、東京・丸の内の日本外国特派員協会で行われた主演映画「破戒」(前田和男監督、7月8日公開)の会見に出席した。
島崎藤村の名作小説が原作で、被差別部落出身の小学校教員が出自を隠すことに悩みながらも士族の女性に恋心を抱く物語。映画化は1948年の木下惠介監督、62年の市川崑監督の作品に続き60年ぶりとなる。
この日は外国人の記者や司会者の質問に対応。米国のアジア系に対するヘイトクライム(憎悪犯罪)など偏見や差別が世界共通の社会問題となる中、間宮は世界の観客にメッセージを求められた。
「僕には僕がみた世界が存在していて、この会場にいるみなさんの数だけ世界は存在している。この作品を通じてそのことを感じてほしいし、人生を考えるヒントになってほしい」と多様性を強調。前田監督は「お互いが同じ時代を生きているという認識を持つことが人権の基本」と力説していた。