海外のSNSでも「レイアにぴったり」「見た目や雰囲気がまさにレイア」「一瞬で子ども時代のレイアだと納得した」「子どもよくぞこの子を見つけてくれました」などと、絶賛一色。ツイッターの「#Littleleia」にハッシュフラッグがつくほど公式も推していた。本作最大の功労者と言えるだろう。
意思の強さと頭の良さを感じさせる姿は、シリーズ1作目『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977年)で、キャリー・フィッシャーが演じた大人のレイア姫をほうふつさせた。
リトルレイアを演じたのはヴィヴィアン・ライラ・ブレア。2012年6月4日生まれで、最近10歳になったばかり。撮影時は9歳だった。17年公開の映画『バンド・エイド』(日本では劇場未公開)でスクリーンデビュー。サンドラ・ブロック主演のNetflix映画『BIRD BOX/バード・ボックス』(18年)に出演し、有名になった。Netflix映画『ヒーローキッズ』(20年)ではグッピー役を演じている。
ORICON NEWSでは、『オビ=ワン・ケノービ』の全話を監督したデボラ・チョウ、オビ=ワン・ケノービ役のユアン・マクレガー、アナキン・スカイウォーカー/ダース・ベイダー役のヘイデン・クリステンセンにオンラインインタビューを実施。“リトルレイア”を演じたヴィヴィアンについて質問した。
まずデボラ・チョウ監督に、どうやって彼女を見つけたのか聞いた。
「この役のために世界中に(募集の)網を広げてオーディションをすることにしました。キャリー・フィッシャーが演じたレイアの少女時代を演じるということは、ものすごく大変なことです。私たちは、レイアと同じような個性や気質をもともと持っている子を探しました。子役にキャリー・フィッシャーの真似をさせることはしたくなかったのです。自然な立ち居振る舞いが子どもの頃のレイアに見える子を探したんです。そうしたら、偶然にもロサンゼルスにいました(笑)」
ヴィヴィアンについて調べる中で、PETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会)のチャンネルにアップされていたインタビュー動画を発見。6歳のヴィヴィアンが、「動物が好きで、3匹の猫を保護したこと」「世界を動物にとってより良い場所にしたい」と語っている。その意思の強さと頭の良さを感じさせる姿は、今となっては『オビ=ワン・ケノービ』のレイアそのものにしか見えない。撮影でチョウ監督が気を配ったのも、ヴィヴィアンの内なる力を引き出すことだったという。
「ヴィヴィアンには、状況を説明して、その場その場で反応してもらいました。自然に振る舞ってもらう、それを一番意識していました。さらに、ラッキーなことに、ほぼ順撮りできたんですね。オビ=ワンとレイアの関係と同じように、ユアンとヴィヴィアンも、最初はお互いのことを知らなかったけれど、撮影で顔を合わせているうちに親しくなって、自然に信頼関係ができ上がっていったんです」
ユアンはヴィヴィアンとの撮影を振り返り、「彼女はとてもすてきな女の子で、僕たち全員を驚かせました。彼女はとても若いのに、あれだけの大役を任され、それをものすごいパワーでやってのけた。本当にすばらしい役者です」とべた褒め。
さらに「僕らが良い仕事ができたのは、優れた監督のおかげでもあります。特に子役から最高のものを引き出すために、監督には繊細かつ巧みな手腕が求められる。そういった意味でも、デボラはヴィヴィアンという若い役者にとって最適な人物だったと思います」と、チョウ監督にも賛辞を送っていた。
ヘイデンは「『オビ=ワン・ケノービ』のファンとして言わせてもらうと、この若き日のレイアはすごくいいですね。ヴィヴィアンは、レイアという多くの人に愛されているキャラクターの本質をものすごくよく捉えていると思います。本当に楽しませてもらっています」と、視聴者代表として答えてくれた。
最適な子役を、最適に演出した監督、最適な反応をした共演者、すべてが最高の形でハマっていたからこそ、リトルレイアが魅力的に映ったのかもしれない。レイアだけではない。10歳のルーク・スカイウォーカー役のグラント・フィーリーも、少年時代のアナキン(ジェイク・ロイド)の面影があり、ただ走って逃げているだけでルークだった。1作目からルークを演じたマーク・ハミルも、ツイッターで「グラント・フィーリーは完璧なルーク・スカイウォーカーのようです。彼に幸あれ!」と、太鼓判を押していた。