ジブリパークは、アニメーションの世界を自分の足で歩き、秘密を発見する場所。今回の展覧会は、ジブリパークの制作現場を指揮する宮崎吾朗監督の、これまでの仕事と作品を振り返るとともに、スタジオジブリの最新作ともいえる「ジブリパーク」をどのように考え、描き、つくっているのかを、初公開となる数々の制作資料とともに公開する。その展示内容の一部をご紹介する。
■ネコバスに乗って ジブリパークの世界へ
同展の目玉の一つが、映画『となりのトトロ』でおなじみの「ネコバス」。7月平日限定で写真撮影もできる。
■「ジブリの大倉庫」
もともと屋内プールだった施設の中につくられた「ジブリの大倉庫」には、映画『となりのトトロ』の世界をモチーフにした「ネコバスルーム」があり、子どもたちが体を使って自由に遊ぶことができる。
本展では、ネコバスルームの室内模型や、そこに置かれるネコバスの制作過程で使用された模型を展示。また、ジブリの大倉庫の「にせの館長室」を再現し、映画『千と千尋の神隠し』に登場する湯婆婆が執務室で仕事に没頭する姿を見ることができる。
「ジブリの大倉庫」では、スタジオジブリ作品で描かれた印象的なシーンを立体造形やパネルで表現し、来園者が映画のワンシーンの中にいるかのような気分を味わえる体験型の「ジブリのなりきり名場面展」も注目展示のひとつ。
本展には「ジブリのなりきり名場面展」から、映画『千と千尋の神隠し』のワンシーンが登場。主人公・千尋の気分になってカオナシと一緒に記念撮影できる。
■「青春の丘」
来園者を迎える位置にある「青春の丘」エリアには、1995年に公開された映画『耳をすませば』に登場するアンティーク家具や時計の修理・販売を行う店「地球屋」を再現。バロンに会うことができる。本展では、バロンの人形を制作する過程で使用された模型などを展示。
■「魔女の谷」
2024年春に開園予定の「魔女の谷」には映画『ハウルの動く城』に登場する「ハウルの城」が建てられる。この城の中には、本当に入ることができ、そこにはもちろんあの部屋が…。 本展ではハウルの城を建てる過程で使用された模型が展示される。
■「サツキとメイの家」1/5サイズで再現
2005年「愛・地球博」のパビリオンとして、宮崎吾朗監督が陣頭指揮を執り、本当に人の住める家として建てられた映画『となりのトトロ』の「サツキとメイの家」。ジブリパークではどんどこ森のランドマークとなる。
本展ではこの家を1/5サイズで再現し、内部の写真も公開。さらに、実際に使用された部材を使用したパーゴラ(格子状の日除け棚、書斎のテラスに設置されていました)が本物と同じサイズで登場する。
■企画展示「アーヤと魔女」展を再現
東京・三鷹の森ジブリ美術館で開催された企画展示「アーヤと魔女」展(2021年6月〜22年5月)を再現。2DCGと3DCGの違いとは? 背景美術や小物、食べ物の表現とは? スタジオジブリならではの3DCGアニメーションのつくり方、その制作のあらましを宮崎吾朗監督自らが解説した展示。
ほかにも、三鷹の森ジブリ美術館、『ゲド戦記』や『コクリコ坂から』など、宮崎吾朗監督が手がけた作品を貴重な資料とともに紹介する。
なお、本展は混雑緩和のため、「事前予約制(日時指定券)」。事前に日時指定券を購入する必要がある。チケットは7月入場分を販売中。8月入場分は7月15日午前10時から販売。9月、10月も同じ。
■ジブリパークとジブリ展
長野会場:2022年7月16日(土)〜10月10日(月・祝) 長野県立美術館
愛知会場:2022年10月29日(土)〜12月25日(日) 愛知県美術館
熊本会場:2023年1月20日(金)〜 3月26日(日) 熊本県立美術館
兵庫会場:2023年4月15日(土)〜 6月25日(日) 神戸市立博物館
山口会場:2023年7月15日(土)〜 9月24日(日) 山口県立美術館
■ジブリパークとジブリ展公式サイト
https://ghiblipark-exhibition.jp