パリ五輪の柔道男子60キロ級準々決勝で、永山竜樹(SBC湘南美容クリニック)を下した23年世界王者のフランシスコ・ガリゴス(スペイン)が29日、自身のインスタグラムのストーリーズを更新。現在の心境をつづった。
永山との一戦は、激しい主導権争いの中、永山の上にガリゴスがかぶさり締め技に。その後、審判が“待て”のジェスチャー。しかし、ガリゴスはしばらく締めるのをやめず、数秒後に立ち上がったが、永山は仰向けのまましばらく起き上がらなかった。永山が立ち上がると、向かい合った時点でガリゴスの勝利がコールされた。永山にとってはまさかの一本負け。この判定に本人は納得できず、約5分間も畳の上で滞留。古根川実コーチが審判団に抗議も、判定は覆らず、最後は諦めるように試合会場を去った。
ガリゴスが固定しているトップの投稿には「あんな勝ち方して、恥ずかしくないのですか?」「審判が“待て”と伝えたのに…」「残念です」「反則してまで勝ちたいんですか?」など、非難の声が殺到し、ほんのわずかしかなかったコメントが、1300件超にまで膨れ上がった。日本時間28日午後6時には1970件を超えていた。
最新のストーリーズに英語でメッセージをアップ。「永山選手との試合後に受け取ったコメントを受けて、自分の気持ちを表現したいと思います」とし、「試合中は集中しようと努めるが、それに加えてシャン・ド・マルスの雰囲気は審判の声を聞くのが難しくなる」と、柔道会場のシャンドマルス・アリーナでは審判の声が聞き取りづらいと主張した。
「私は相手を傷つけたいと思ったことは一度もありませんし、ましてや柔道の価値観に反することはしたくありません。私は自分の意見を述べているだけです ありがとう」と記した。