泥沼訴訟は終わりを迎えたが…
「週刊新潮」7月25日号では、俳優のアラン・ドロン(88)と昨夏まで事実婚状態にあった日本人女性・ヒロミさんが、ドロンの子どもたちから訴えられている件について、ヒロミさんの言い分を紹介した。今回は刑事告訴に至るまでの経緯と、衰弱するドロンがヒロミさんにだけ明かした苦しい病状を訴える肉声を報じる。
***
2021年、ドロンはテレビ番組のインタビューの中で、初めて“日本人の連れ合い”との表現で、長らく同居するヒロミさんの存在を公表した。
ドロンには3人の子どもがいる。最初の妻であるナタリー・ドロンとの間に生まれた長男・アントニー(59)、事実婚関係だったロザリー・ファン・ブレーメンともうけた長女・アヌーシュカ(33)、次男・アラン=ファビアン(30)である。昨年7月5日、この三人は連名でヒロミさんをドロンに対する「モラル・ハラスメント」、「信書の窃取」などの容疑で刑事告訴し、そのうえでドゥシーの自宅から追い出した。驚くべきことに、この告訴に当のドロンも加わっていたのである。
今年1月、検察はヒロミさんを不起訴処分にすると発表し、泥沼訴訟は幕を閉じたが、ドロンの子どもたちは、いまもヒロミさんを「父の金目当てで近づき、結婚するよう圧力をかけ続けた」と非難し続けている。
奇跡的な改善を見せていたのに…
昨年11月、ドロンの子どもたちによって電話番号をブロックされているヒロミさんは、とある方法でドロンとの通話に成功した。
「忘れもしない21日の午後7時。やっとアランと話ができました。息切れしているみたいに押しつぶされたような声なので“どうしてそんな声なの?”と尋ねると“声だけじゃないんだよ。ほかの部分も全部だめだ”と悲しそうに言う。私は彼が悪性リンパ腫の治療を中止したと感じました。というのも、私がドゥシーにいた6月に検査した時は薬が効いていて、医者が“奇跡的だ”と驚くほど改善していたんです。体重も88キロほどありました。きちんと薬を服用しないとアランの命が危ない」
今年1月、アヌーシュカと弁護士が発表した声明も気になるという。
「そこには“昨年8月末をもって父は治療をやめた”とありました。それで“やっぱりそうだったのか”と。私はアランが心配でたまりません」
「家族、友人、夢もすべて犠牲にして愛し続けた」
その後、ドロンとの電話はつながらず、ヒロミさんが再び声を聞いたのは3月24日。今度はドロンから電話があった。
「懸命に声をふり絞るように“僕は独りぼっちなんだよ”と訴えてるんです。そして何度も“会いたい、会いたい”と言ってくれました」
そして最後にヒロミさんは言う。
「私はアランと一緒に生きていきたいと思っただけ。結婚やPACS(性別を問わず共同生活を営むカップルが結ぶ民事契約)を求めたのは、アランとともに生きた人生の証しとの意味合いもありました。17年間、彼の望んだ通りに仕事を辞めていました。家族、友人、若い頃の夢もすべて犠牲にして、ただ彼が健康で、そして幸せでいられるよう愛し続けただけなんですけどね」
なお、ドロンの子どもたちがヒロミさんについて刑事告訴していた件は、すべて不起訴処分とされている。子どもたちの訴えが退けられ、ヒロミさんの主張がすべて認められた格好である。
7月26日発売の「週刊新潮」では、ヒロミさんとドロンの子どもたちとの泥沼訴訟や、フランスで警察から受けた理不尽すぎる仕打ちなどについて、6ページにわたって報じている。
また、関連記事「『“一晩だけ”で終わるつもりが…』 アラン・ドロンと事実婚状態だったヒロミさんが明かす、ロマンチックすぎる出会い」では、ヒロミさんが出会いからドロンの熱烈なアプローチ、そして波乱万丈の交際について語り尽くしている。
「週刊新潮」2024年8月1日号 掲載