藤原紀香さん「大好きな富山に活気を」…11月に氷見市で舞台「罠」上演

藤原紀香さん「大好きな富山に活気を」…11月に氷見市で舞台「罠」上演

「演劇や表現で、少しでも被災者の心の灯火がともるような活動ができたら」と話す藤原さん(2日、富山市で) 【読売新聞社】

(読売新聞)

 舞台「わな」(読売新聞北陸支社など後援)が11月25日、富山県氷見市幸町の市芸術文化館で上演される。ミステリアスな女性エリザベートを演じる俳優藤原紀香さん(53)に作品の見どころや富山への思いなどを聞いた。(聞き手・原中翔輝)

目次

「富山は思い出の地」

 ――どんな作品なんでしょうか。

 罠が巧妙に、また、たくさん張り巡らされていて、見ている人を飽きさせず、作品世界に引きずり込む力がすごく強い脚本です。伏線の回収が巧みなので、初見の人も楽しめるし、見たことがある人は、見直す醍醐味だいごみがあると思います。

 ――演じる上での難しさは。

 (原作者の)ロベール・トマがエリザベートに込めた思いを掘り下げれば掘り下げるほど興味深いのですが、うそと本当、黒と白――。いろんな“自分”がいるから、2層3層に演じ分けなければいけない。繊細な芝居が必要で、すごく手ごわいのです。

 私以外の個性豊かな5人もいろいろな構造を作っています。6人の個性が拮抗きっこうする感じを出さないと、この物語って面白くないと思うので、しっかり頑張ります。

 ――藤原さんと富山との関わりを聞かせてください。

 子どもの頃、夏休みに父の運転する車に乗って(出身地の)関西から能登半島や富山を巡りました。富山では立山連峰に行って、自然豊かなこの土地を体感しました。小学生の時、日本海で見た太陽を画用紙いっぱいに描いて賞をもらったんですよ。

 大人になって、氷見の寒ぶりを食べに来たり、ミュージカルをやりに来たりしました。日本や世界の子どもたちの教育支援事業をする自身のNPOのチャリティー写真展と講演会でも訪れて、温かい心に触れた。いい思い出です。

 ――能登半島地震で被災した氷見を訪れて、何か思うことはありましたか。

 いまだに皆さんが必死に生活に挑んでいらっしゃる。

 エンターテインメントの世界って、大災害が起きたその時は何もお手伝いできることがなくて、自分は無力だってうちひしがれます。

 阪神大震災も東日本大震災もそうでした。だけどしばらくして、人がちょっと歩いて行こうとしたときに少しだけでも背を押せるのがエンタメじゃないかなって思うのです。

 ――富山公演に込める思いは。

 大好きな土地ですから、元通りの元気な姿、いや、それ以上に活気づくように、復興に向けて踏ん張る皆さんに何かしら「心のおみやげ」を持って帰ってもらえる舞台にしたいです。

舞台「罠」

 フランスの劇作家ロベール・トマが1960年に発表、パリで初演された。山荘で夫婦げんかの末、行方不明になった新婚妻エリザベートの捜索を、夫ダニエルがカンタン警部に依頼する。しかし、神父に付き添われて帰ってきたエリザベートは別人だった……。大人の男女のだまし合い、駆け引きが見どころのサスペンス。 上川隆也さん主演で、藤原さんや渡辺大さんらが出演する。

 富山(氷見)公演の開演は11月25日午後4時。チケットは8月24日午前10時から、各種プレイガイドなどで発売。一般8800円、高校生以下2500円。

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