日本唯一の公共劇場専属舞踊団Noismの20周年公演 金森穣「涙が止まらない作品に」

日本唯一の公共劇場専属舞踊団Noismの20周年公演 金森穣「涙が止まらない作品に」

創立20周年の会見を行ったノイズムのメンバーら。前列中央が金森穣

(産経新聞)

日本唯一の公共劇場専属舞踊団「Noism(ノイズム)」が創立20周年を迎え、記念公演として新作「Amomentof(アモメントフ)」を本拠地の新潟に続き7月、埼玉で上演する。芸術監督の金森穣は新作バレエ「かぐや姫」の振り付けが評価され、世界的に権威ある「ブノワ舞踊賞」の振付家部門にノミネートされたばかり。受賞は逃したものの、海外からも注目される存在だ。

新作「Amomentof」は、一瞬を意味する英語「a moment of」に由来する造語。金森は会見で20年を振り返り、「本当に一瞬でした」と話したが、その思いをタイトルに込めた。金森の公私にわたるパートナーで、ノイズム創立時から手を携えてきた井関佐和子を軸に、「マーラーの音楽から私が感じる〝舞踊とは何か〟というものを、井関佐和子という一人の舞踊家を通して表現したい」としている。

研修生を含め、ノイズムに所属するダンサー25人が総出演予定。同団のこれまでの歩みを投影した内容で、「20年前から、ノイズムの活動を追ってくださった方にとっては、涙が止まらないような作品になるかもしれない」と手応えを語った。

同時上演する「セレネ、あるいは黄昏の歌」は5月、富山・黒部の野外劇場で上演した作品を、劇場版にする。野外版は、黄昏から夕闇へと変化する大空の下、自然に溶け込むような踊りだったが、金森は「科学技術の恩恵をわれわれも受けているが、その利便性に脅かされているものもあり、そこと向き合うきっかけを与えるのも芸術の役割」と話す。

金森は外部の仕事も多く、今年のブノワ賞候補となった「かぐや姫」も、東京バレエ団に振り付けた。だが本拠地は新潟のノイズム。「ノイズムの未来を、今回の2作品にすべて込めた」と力を込めた。

埼玉公演は7月26〜28日、さいたま市の彩の国さいたま芸術劇場。問い合わせはSAFチケットセンター(0570・064・939)。

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