井浦新「国も言語も超えて、大きなありがとうに」主演作への思い語る

3月30日、映画「ニワトリ☆フェニックス」の完成披露上映会が東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で行われ、W主演を務める井浦新と成田凌が、紗羅マリー、LiLiCo、津田寛治、阿部亮平、かなた狼監督と共に登壇した。

■とんでもないことに(笑)

井浦が観客にあいさつをした後、「これから観ていただく作品は、『ニワトリ★スター』で演じた面々が出てきますが、監督がいろんなことをしていて、とんでもないことになっています(笑)」と話したように、本作は2018年に公開し、口コミによって人気が拡大した映画「ニワトリ★スター」を、メインキャストは続投したまま、新たな設定でよみがえった作品となる。

「ただ、僕ら2人の関係は『ニワトリ★スター』を楽しんでくださった方々の期待を裏切らない草太(井浦)と楽人(成田)になっております」と成田とのコンビへの自信をうかがわせた。

■大勢の皆さんに直接”ありがとう“を

成田も「本当に今日を迎えられて嬉しいです。“こういうことがやりたいなぁ」ってお話をしてから約2年が経ち、こうやって大勢の皆さんに直接”ありがとう“の気持ちを伝えることができて嬉しいです」と感謝の気持ちを伝えつつ、「楽人、生き返りました(笑)。『ニワトリ★スター』をご覧いただいた方はご存知だと思いますけど、自分が演じた楽人はお亡くなりになりました。でも今回、しれっと叫んで登場しています。草太の横にいるとネジがどっかに行っちゃうんですよね(笑)」と復活できた喜びを笑顔で伝えた。

「4年空いてたんですけど、最初に草太と楽人が揃うシーンの撮影の時、4年間なんて無かったかのようにスッと入れたよね」と井浦が振り返ると、成田も「はい!自分に関しては、『よーし、始めるぞ! ウォー!』って言ってたらセリフを忘れまして、『何だっけ?』スタートになりました(笑)」とテンションが上がりすぎてのハプニングを明かした。

津田寛治が演じる“八田清”も復活したひとり。「『ニワトリ★スター』の時、いい人がたくさんいる中で唯一“クソ”みたいな役なんですけど(笑)。気持ちよく鳥肌実さんに殺されて、昇天したなぁって思ったら、今回監督に声をかけていたいだて、楽人と同じように復活させてもらいました(笑)」と思いもよらぬ復活への喜びの気持ちを伝えた。

今作は、草太と楽人が伝説の“火の鳥”を探す旅を描いたロードムービーとなっており、撮影は三重県の伊勢志摩で行われた。

「この2人が気持ちのいい旅を続けていくと制限がないんですよね。ロケ地の伊勢で気持ちよく芝居を続けたというか、芝居っていうものを超えてました。そのまま“草太”と“楽人”でいるみたいな感じでした」と、芝居ではなく、その役として生きたと語った。

津田は、「ホント、ドキュメントだなって思いました。ドキュメントだけど非日常な、今まで観たことのないような映画になっているんです」と完成した作品を観た感想を交えて、魅力をアピールした。

■たくさんの“ありがとう”を世界中に

最後は、井浦が「この『ニワトリ☆フェニックス』は、狼監督をはじめ、スタッフ、キャスト、関係者、参加してくれた皆さん全員の“ありがとう”をとにかく詰め込んだ作品です。僕たち狼組からの“ありがとう”です。今日、この作品を観終わった後、皆さんの中に“ありがとう”が残っていたら、大切なパートナー、仲間、そしてさっき会ったばかりの名前も知らない隣人にもその“ありがとう”を伝えて広げていってほしいです。ひとりの“ありがとう”は小さいかもしれないけど、それが広がっていって、国も言語も超えて、大きなありがとうになったら、戦争や争いは絶対に無くなっていくと思っています。この映画ってそういう力があると思っています。たくさんの“ありがとう”を世界中に振りまいていただきたいです」と平和を願う気持ちを込めたメッセージで締めくくった。

映画「ニワトリ☆フェニックス」は4月15日(金)より全国ロードショー。

◆取材・文=田中隆信

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