政府が危険視していた理由とは
※この記事には『ONE PIECE(ワンピース)』単行本107巻以降の内容を含みます。
『ONE PIECE』1113話で、天才科学者Dr.ベガパンクの口から衝撃の事実が語られました。なんと世界は「海に沈む」というのです。これまでに何か伏線などはあったでしょうか。実はベガパンクの暴露により、意外な人物が注目を集めることになりました。
海に沈みゆく街といえば、やはり真っ先に思い浮かぶのが水の都「ウォーターセブン」でしょう。市長のアイスバーグは、島を丸ごと海に浮かべることを計画していました。
しかしすでに、アイスバーグがやろうとしていることを実現していた人物がいます。それは、元「王下七武海」のゲッコー・モリアです。彼の所有する世界最大の海賊船「スリラーバーク」は、もともと西の海(ウエストブルー)にあった島でした。
それがモリアの改造により、巨大な浮き島となったのです。つまり「スリラーバーク」は、アイスバーグが「ウォーターセブン」で実現しようとしていた理想の船ということになります。
アイスバーグでさえ苦戦する浮き島の船を、なぜモリアが所有していたのか、そもそもどうやって、何のために作ったのかは非常に気になるところです。現状、明らかになっていることは何もありませんが、ベガパンクの暴露とモリアが持っている浮き島の船を関連づけて考えると、ひとつの疑問が解消されます。
「マリンフォード頂上戦争編」のラストでモリアは、ドンキホーテ・ドフラミンゴの手によって暗殺されかけました。のちに再登場しているため、何とか危機から脱することはできたようです。ただこの際、ドフラミンゴから気になる話が飛び出します。
モリアが「誰の差し金だ」「センゴクか?」と尋ねると、ドフラミンゴは「もっと上だ」と答えます。海軍本部元帥のセンゴクより上の人間ということは、天竜人しか考えられません。おそらくモリアの暗殺を指示したのは、「五老星」だったのではないでしょうか。
ドフラミンゴは「王下七武海」としては実力不足といったことを口にしていましたが、その理由も今になって考えると不自然な点があるように思えます。当時「白ひげ海賊団」との戦争によって大きな傷を負った政府側が、自ら戦力を低下させるようなことをするでしょうか。
結果的に新たな「王下七武海」を招集せざるを得なかったことを踏まえると、やはりベストなタイミングではなかったでしょう。暗殺が「五老星」からの指示だったとするなら、何か別の目的があったと考える方が自然な気がします。
もしかすると暗殺の真の目的は、モリアの所有する「スリラーバーク」が関係していたのではないでしょうか。いつの日か世界が海に沈んでも、きっと「スリラーバーク」は問題なく浮いていられます。それは世界政府にとって都合の悪いことなのかもしれません。
ドフラミンゴいわく、5mも水位が上昇すれば、たいがいの都市は消滅するとのことです。ならば確実に無事だといえるのは、天竜人が住まう「聖地マリージョア」だけでしょう。
もしも政府が世界を海に沈めて滅ぼすつもりでいるなら、確かに「スリラーバーク」は邪魔な存在です。また島を海に浮かべようと計画するアイスバーグも同様でしょう。
ベガパンクが世界中に映像を発信したことにより、最近は懐かしいキャラが数多く登場しています。現在モリアの生死は分かっていませんが、近いうちに何か彼について言及されることがあるかもしれませんね。