落語家の立川志らくが22日、自身の「X」(旧ツイッター)を更新。日テレ系「笑点」への出演が、落語家としての活動に与える影響について持論を展開した。
発端は講談師の神田伯山が出演した19日放送のフジテレビ系「だれかtoなかい」。ここで笑点メンバーの落語家の「芸が荒れている」と指摘した。
これに志らくは「芸が荒れるのではなく客層が荒れるのです。テレビの影響で落語ファン以外の大衆が落語会に押し寄せてくる」と分析。〝人気者〟として扱われるとした上で「それらの客に合わせてしまうとそれこそ伯山の言うところの芸が荒れるとなる」と説明した。
一方で「実際、笑点の皆さんは私の知る限り、客に合わせようなんてしていない」とつづり、笑点ファンを意識して落語家が芸を変えることはないと解説。「皆、落語と真摯に向き合っている。その代表が歌丸師匠であった」と振り返ると、伯山が番組内で名前を上げた三遊亭好楽についても、「夜の部で久しぶりに大工調べをやるんだと緊張していた」と共演時の様子を明かし、落語への意識は変わっていないことを説明した。
また、志らくは「私自身テレビに出演するようになるまでは伯山と同じ考えだったが、現在テレビ出演は殆ど落語にマイナスになっていない。仮にマイナスがあってもプラスの方が多い」と自身はテレビ出演の効果を実感していることを告白。
伯山の発言についても「ギャグで言っただけなんだろうが。ただギャグで言うから駄目」とたしなめると、「わたしが若い頃笑点を批判したのはギャグじゃない。そこに論があり、落語家人生を賭けて喧嘩を売った。だから間違いに気がついた時素直に詫びて、そして円楽師匠の代打で笑点に出演したのです」と自身が笑点否定派だった時期を回顧。最後には「志らくに対してもギャグではなく論で攻撃してきたら立派です」と締めくくっていた。